昨日書いたことで勤務地について触れていなかったので、その点について述べたいと思います。

私は最初、本社所在地などに特にこだわりを持たず、就職活動をしていました。

関東圏に住んでいたため、もちろん、東京で働きたいという憧れはありましたが、

それほど重視していませんでした。

そのため、好きな製品を作る企業であれば、本社が大阪であれ、名古屋であれ、茨城であれ、

気にせずに受けてきました。

友達から企業の所在地によってやはり地方の学生を取りたがるから、難しいのではアドバイスされても、

どこ吹く風で受けてきました。

しかし、今なら学生の現住所や実家も最終段階で吟味する企業の考えも理解できますし、友達のアドバイスにも耳を傾けます。



以前住んだことのない土地ですべて新しく始めることに不安を感じて、

何より、その地域独特の「水」が合わないのではないかと感じます。



例えば、もともと東京近辺に住んでいる私にとって、忙しいことは当たり前のことです。

しかし、名古屋に行ったとき、非常におっとりしていると感じました。

私も随分おっとりしすぎていると周りから称される人間ですが、

その私でも、その企業の方は「おっとりしすぎではないか」と考えてしまうほどでした。

きっと、ものの考え方や時間の考え方が違うのでしょう。

その「おっとりさ」は、愛すべき点でもありつつ、私の中では懸念の1つとなって残りました。



お断りをした企業の人事の方も仰っていました。

「うちは、名古屋にあるからね。そういうこともあると思うんだ。

毎年ね、東海から東の学生は、自然消滅する傾向が多いんだ・・・。」


私は、「申し訳ありません」としか、言えませんでした。

面白い製品を作ることは楽しいそう。人もきっと実直で、温かい人が多い。

しかし、あの土地で自分は将来過ごしたいか、と考えたとき、

自動車の要らない生活になれ、せかせか生活することになれた私には、ちょっと不安に刈られてしまった。



・・・自分の活動範囲から、抜け出せなくなってしまっていたのです。

そのほかにも様々な理由で、自分の出身地とは離れた(特に都会から地方の)場所で

生活することに恐怖心を持ってしまった。

そんな自分は情けないと思います。

だから、企業も本社所在地によって学生の出身地でも採用の判断をするのでしょうね。