リーダーに求められる条件とは

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昔から好むと好まざるとにかかわらず
「リーダー」と呼ばれるような立場に身を置くことが多かった。

 

学級委員に始まり、所属クラブのキャプテンや、団体•サークルの代表者。
仕事でも役職こそリーダーではないものの
入社して数年後にはそれに近い立場を経験させてもらった。

 

また、キャリアの6年間で計6名のリーダーの下で仕事をし
一担当者として下からリーダーの働きぶりを見る機会も多くあった。
その中で徐々に形成されてきた自分なりのリーダー論というか、リーダー観というか。

 

優れたリーダーに求められる条件として、以下の3つは記しておきたい。

 

1.人を育てられること
組織として成果を上げるためには、一人一人の持てる力を最大限発揮することが肝要。
すでにその能力が発現している人は、単純にそれを活用していけばいいが
まだその能力を内に秘めたままの状態、100%発揮出来ていない人に対しては
それが発揮しやすいように環境を整えてあげる必要がある。

 

その際ポイントとなるのが、その人が何をモチベーションに仕事に取り組んでいるのかを理解すること。

 

仕事で成果を上げて上司から評価され、昇給や昇進につなげたいのか
人前で目立つのが不得手で、波風立てず淡々と仕事を進めたいのか
チームで仕事を成し遂げることを通じて、充実感や達成感を得たいのか
仕事を通じて語学やIT、ファイナンスの知識をつけて自身の成長につなげたいのか
家族や生活を支えるために、仕方なく最低限の仕事だけをこなしたいのか

 

仕事に対するモチベーションは本当に十人十色で
スポーツのように「勝つ」ことが絶対的なモチベーションに
なりうる場合とは大きく様子は異なるし、だからこそより難しくなる。

 

動機を満たせなければ人が動かない。
チームメンバー一人一人の働く意義を理解して
各人にあった形で仕事の割り当てを行っていく。

 

かつ、その人の能力に応じて適度なプレッシャーを与えること。
筋肉も負荷をかけなければ発達しないのと同じで
「人を育てる」という意味では、この適度な負荷が重要となる。

 

昨今、業務効率化だとか、生産性向上だとか叫ばれているけれど
組織力向上のための(一見遠回りのようで)最も近道は、人を育てること。
人が育てばさらにその人が他の人を育て、波及的に効果が及んでいく。
これが出来るリーダーは最も貴重で価値のあるリーダーだと断言できる。


2.決断が出来ること
指揮系統という観点からは、リーダーは決断が出来ないと始まらない。
判断の質の善し悪しはさておき、まずは決断が出来ること。
決断をしないリーダーがどれだけ組織に悪影響を及ぼすか、何度も目の当たりにしてきた。

 

もちろんすべての情報が出揃って、100%確信を持って
決断を出来ることなんて、ビジネスにおいてはまずありえない。
ある程度の情報を集めたら、あとはそれらを論理的に組み立てて
最後は「エイヤッ」の思い切りの世界。

 

判断が誤っている可能性はあるけれども、まずは決断して事を前に進める事。
途中で誤りに気付いたら、そこから軌道修正を図っていけばいい。
立ち止まってウジウジしていることが、一緒に働くメンバーからしても一番ツラい。

 

確信はないにしても、自信を持ってチームに方向性を示し
その説明責任や前への推進力を担っていけること。
これが優れたリーダーに求められる第2の条件である。


3.我慢が出来ること
これは自分がリーダー的な立場に身を置くようになってから
痛切に実感していることで、いかにチームメンバーを信用して
その人に仕事の遂行を任せ切れるかという観点。

 

それまでの経験からして、リーダーの方が他のメンバーより
業務に関して知見が深い、詳しいということは往々にしてある。
その際に、事細かに口出しや手出しをせずグッと堪えること。

 

その人の自発性や能力の伸長を信じて
自分で出来てしまうところをやってしまわないように我慢が出来ること。
リーダーが細部にこだわりすぎると全体が見えなくなってしまう。

 

リーダーの役割としては、メンバーが方向性を誤りそうになった際に
さっと助け舟を出すくらいがちょうどいい。
そして、前向きな失敗に対しては寛容になることでチームの自発性を促す。
逆にメンバーが「やろうとしないこと」に対しては厳しく認識を改めさせること。

 

第一のポイントの「人を育てられること」とも関連してくるが
何でも出来る、やってしまうリーダーが必ずしも良いわけではなく
一歩引いた立場から全体を見渡せる、舵取りが出来ることが重要で
この観点はキャリアを積んでいく中で、意外性を持って体得した新たな観点である。

 


以上3点、「人を育てられること」「決断が出来ること」「我慢が出来ること」
日本での6年間のキャリアを通じて体得した優れたリーダーに求められる条件。

 

海外で働くと間違いなくまた違った景色が見えてくるのだろうけれど
それはそれで、自分の価値観や信念が揺さぶられる経験は、一つの楽しみである。

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