大切なのは・・・2 | 恋愛小説 くもりのちはれ

『緊張する・・・私がお邪魔する事、ハルのお母さん何か言ってた?』


いつもとは違うテンションのミキ。


「イヤ、何も・・・てか、ミキが彼女だって知らねぇんだ」


わざわざ話す事もないかと、彼女ができた事すら言ってなかった。


『何も言ってないの?私が彼女って知ったらどう思うかな?


どうしよう嫌われたら・・・あーもう余計、緊張する。


ハル、先に言っておいてくれたら良かったのに・・・』


ミキは両手で頬を軽く叩く様に『顔も強張ってきちゃった』と、


不安げな眼差しを俺に向ける。


「あのさ、俺の部屋にすぐ行きゃいいから、そんな緊張しなくて良いって」


そう言う自分も、今朝の母親の様子から、ミキを見たときの母親の反応が怖い。


ミキに余計な事、言わなきゃ良いけど・・・まっ、言わないとしても驚愕するだろうが。


そして俺の家の玄関前、振り向くとミキは立ちどまり、深呼吸を繰り返してる。


ポケットから鍵を出し、ドアを開けると『いらっしゃい』と、目の前に母さんが・・・


待ち構えてたのか、にっこり微笑み立っている。


そして俺の背後のミキを見て、一瞬にして固まる母さん。


『おっ、お兄ちゃん、マジで連れてきたの?』と、リビングから少し顔を出すアキ。


『あっ・・・どうも、こんにちは・・・お久しぶりです。』


俺の横に来て、頭を下げるミキ。


「ただいま。俺の部屋2階だから・・・行こう」


靴を脱ぎ、ミキの前にスリッパを出し、さっさと階段を上ろうとする俺を


『ちょっと待って』と、ミキが腕を掴み引き止める。


そして、鞄から可愛らしくラッピングされた袋を取り出し


『あのコレ、私が作ったクッキーなんですけど、食べてください。』


と、母さんの前に差し出すと、リビングにいるアキに向かって


『アキちゃんも、食べてね』と微笑んだ。その瞬間、母さんもアキも・・・


一瞬にして俺同様、強烈なミキのスマイルパワーに心奪われる。


どうか・・・クリックをお願いします。(#⌒∇⌒#)ゞ

 にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

にほんブログ村

右矢印