『ミキちゃん、ケーキがあるのよ。こっちに来て一緒に食べましょ。』
母さんは、にっこり微笑み強引に、ミキをリビングへと招きいれようとする。
「ちょっ、俺たち上に行くから、ほらミキ行くぞ」
そう言って、ミキの腕を掴んで2階に上がろうとする俺に
『お兄ちゃん、私もミキちゃんと久しぶりだから、お話したい!』
と、アキが母さんの援護をしてきた。
『ハル・・・お母さん達とケーキだけでも一緒に食べよう?』
ミキは、腕を掴んでる俺の手を、もう片方の手で握り『いいでしょ?』と下から
覗き込むように、俺の顔を見る。その表情はずるい・・・反則だ。
「しかたねぇな・・・少しだけな・・・それで良いか?」すると、ミキはコクリと頷く。
そんな俺たちのやり取りを見て、顔を見合わせ喜ぶ母さんとアキ。
そして・・・ミキとリビングへ行きソファに二人並んで座ると、母さんとアキは
紅茶とケーキをテーブルに置き、矢継ぎ早にミキに質問を始める。
『ミキちゃん、驚いちゃったわよ・・・でも、ハルで良いの?ホントに・・・』
身を乗り出すように詰め寄る母さん。仮にも息子で良いのかってどういう事だよ。
『あっ・・・ハル君が・・・』ミキの返事の途中
『でも、いつから付き合ってるの?お兄ちゃんが告ったの?もちろんそうだよね?』
今度はアキの質問・・・あっ?でも何で、もちろんなんだよ・・・まっ、当たってるけど
『そりゃそうよ・・・ハルったら小学の時から、ミキちゃんのこと好きだったのよ!』
だから、どうして母さんが答えてんだよ?てか・・・
俺の片思いを、だから何で知ってんだよ?
『えぇーお兄ちゃんって、純なの?それとも執念深いの?』
おい・・・執念深いって・・・まっ・・・ハズレちゃ無いけど・・・
『あのぉ・・・私からハル君に好きだって言いました。』
ミキの突然の発言。
その瞬間・・・「はぁー?!」『ええっー?!』『うそぉー?!』
俺と母さんとアキの声が重なった。
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