友人Mの証言6 | 恋愛小説 くもりのちはれ

『はぁー何言ってんだよ。何もしてねぇし、何も言ってねぇから。


裕也もまた冷たい言い方・・・。


『わかんねぇじゃん・・・人を欺くの、お前は得意だもんな』ハルらしくないセリフ。


黙ってぶつかり合う二人の視線。


「ハル?なんか・・・二人とも、ちょっと止めてよね。空気悪いって・・・。


ほら、みんな待ってるんでしょ。はやく行こうよ。


何だか・・・険悪な感じ・・・何なの・・・今日は。


ハルもいつものハルじゃない・・・何だか凄く嫌な気分・・・


慌ててハルの腕を掴み引っ張る。


「私、こんな風に夜のお花見って初めてなんだ・・・楽しみ。」


強張っていたハルの表情が少し柔らかくなる。


『あぁ、アキラと絶好の場所確保したから、ミキが見たら感動すると思うよ。』


裕也は物言いたげに・・・でも、何も話さず少し後ろを歩いてくる。


公園の中に入り、みんなが集まっている場所に近づいた私達は・・・


眼に映る光景に、言葉も無く佇んだ。


さっきまでのハルと裕也の状況が険悪というならば・・・この状況は・・・


なんと言って説明すれば良いのか・・・


女の子達3人が隅のベンチで震えるように固まっている。


そして、暴走族?って感じの10人程と向かい合い対峙するアキラ達5人。


その奥・・・暴走族?の仲間らしき人に腕を掴まれた・・・加奈。


周囲は興味本位なのか、野次馬のような人が十数人。


なっ何?どうなってるの?


『なんか・・・この状況ってすげぇヤバイんじゃないか?』裕也がハルに話す。


『だな・・・でも、これってさ、やっぱ行くしかないんじゃないか。』


そう言ったハルは、私に視線を向け『ミキ、絶対にココを動くんじゃねぇぞ。』


私にお菓子の袋を渡すと、アキラ達の下へ駆け出した。


『ミキ、ハルは良い奴だよ・・・やっぱさ、最初から敵わねぇって、判ってたんだけど。


まっ、仕方ないから・・・後で、きちんと話する時間だけは、俺にくれよな』


そんな不可解なセリフを吐いた裕也も、ハルの後を追うように駆け出した。


訳がわかんないけど・・・これって・・・全てにおいて・・・修羅場・・・だよね・・・。


で、私はどうしたら良いのだろうか。


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