リコⅢ3 | 恋愛小説 くもりのちはれ

駅から少し離れた歩道橋の上、視線の先まっすぐな道の向こうに大きなツリー。


一瞬の静寂と暗闇・・・20時を知らせる鐘の音。


瞬間、ツリーに無数の灯りがともる。


そして、次々と左右の木々に眩しいくらいの白光が・・・


言葉にならない・・・


星空の上に立っているかのような・・・


「綺麗・・・」


『だろ。ここ穴場なんだよ。』


「もしかして、今日この為に、声かけてくれたの?」


『あーまっ、クリスマスプレゼントってことで・・・俺も眼に焼き付けときたくて。


一人で見るのはさっ、ちょっとな。さみしいっしょ・・・。喜んでくれて良かったよ』


「うん。感動だよ。ありがとう。」


その後、言葉もなく、ただ、ただ煌びやかな光の瞬きを、時も忘れてみつめた。


優には悪いけど、コウ君とみたかったな・・・と思いながら・・・

「そこの白い家。あっ・・・」


遅いから送ると言ってくれた優。


あと少しで自宅というところで、門の前の人影に気づく。


コウ君だ。


優もコウ君に気づいたようで『彼氏じゃない?』と小さな声を呟き


『俺、睨まれてるよな。悪い・・・誤解させたかな・・・謝っといてね。』と、言って


家の手前で『じゃ、また来年。』と、来た道を戻って行く。


「優、ありがとう!おやすみ!」


私が叫ぶと、優は背を向けたまま右手を上げて返してくれた。


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