『麻井・・・行くよ!』
突然、私の腕をつかみ、優は走り出した。
いまいち盛り上がりに欠けるパーティーが終わり、2次会のカラオケに
半数近くが向かおうとしている。
「ちょっと・・・良いの?」
何度も振り向きながらも、優と走る。
『悪いっ!俺達、今からデート!!じゃあな!!!』優が叫ぶ。
「そっ、そんなこと言ったら、また誤解されるよ!!」
『いいの、いいの、ほら行くよ。』
掴んでた腕を放して、ひとりスタスタと前を歩き出した。
後方で、未だクラスメートの誰かがこちらに向かって叫んでいる。
『ぬけがけ反対っ』とか『黒岩、ずりぃーぞっ』とか・・・
私は、仕方なく優の後を追う。
しばらく歩くと優がおもむろに振り向き・・・
『麻井、まだ時間大丈夫?行きたいとこあんだけど・・・良い?』って言うから
うーん・・・時計の針は19時45分・・・まだ、いいかな・・・
「少しくらいなら、大丈夫だけど・・・」
『じゃっ!』
優が左手を差し出してくる
「えっ?」
『あー時間ないな、ちょっと走るよ。』
右手をつかまれて、少し戸惑う。
煌びやかな光の中、手をつなぎ、ふたりで雑踏の中へ。
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