わたし、いつ優にあったのかな?あの時、以前から知ってたって・・・言ってた。
いつから?入学式からってこと???
『麻井さん、ちょっと聞いてる?』
「えっ・・・あー・・・」
『もう、見た目こんなに綺麗で、天然って!
神様は不公平だよ・・・まったく』栗原さんは、頬をふくらます。
「・・・何の話だったかな・・・って・・・あっ優の話だったね」
『そうそう、黒岩君のこと。名前呼び捨てって・・・やっぱり、あれかな・・・
付き合ってるの?普通科とか英語科とか・・・気をつけたほうが良いよ。
ほら女はさ、男が絡むと怖いから。これ私の経験から得た忠告』
あっ先生きた・・・そう言って自分の席に戻ろうとする栗原さんに
「あっでも・・・私、別に優とは、付き合ってなんて・・・いない」
聞こえたかな?聞こえてないな・・・きっと・・・友達と談笑する優に視線を向ける。
「えっと・・・靴下とシャツと下着・・・あとはタオルに・・・うん、OK」
今日は木曜。手術の出頭日。
いつも木曜の放課後は、お父さんの病院に着替えを届ける。
立て続けに何件かの手術をこなすそうだ。
ほとんど家に居ても、仕事のことに縛られているお父さんは、お母さんの死から
まったく休み無しで、働いている。
『リコに心配されるようじゃ、お父さんも落ちたな・・・』って笑って言うけど・・・
ちゃんと食事とってるのか・・・あやしいものだ。
医者の不養生・・・だよね。少しは休んでほしい・・・だって、もう・・・私の家族は
お父さんだけだから。
そんなこと考えながら・・・裏口から院内へ足を踏み入れ、いつものように顔見知り
の看護士さんに荷物とお弁当を預け、病院のロビーを歩いていたら・・・
「優???」
優が制服のまま、正面向いのエレベーターから降りてきた。
走り寄って声をかける。
「優!!!」
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