先日ご紹介した、新生AOLのMediaGlowが順調なスタートを切ったようです。

MediaGlowとは、ビジネス化が見込めるあらゆるニッチで独自にあるいは買収でメディアブランドを立ち上げようというものた。つまり雑誌売り場に何かのテーマについて雑誌が出ているなら、AOLはそのオンライン版をブログなりウェブサイトなりとして作ろうと考えているものです。

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わずか1月半前にスタートしたAOLの新しい政治ニュース専門サイト、PoliticsDaily.comは、5月にライバルのPolitico.comをユニーク訪問者数で抜いた。5月のcomScoreのデータによると、PoliticsDaily.comのユニーク訪問者は240万、これに対してPolitico.comは110万だった。PoliticsDailyは最新ニュースを届けるというより、むしろ詳しい分析記事を中心にしたニュース雑誌のスタイルをとっている。コンテンツはすべてオリジナルで、アメリカ政治に関して十分に時間をかけて準備された分析が提供されている。Via:Techcrunch
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Next Big Thing!!-sd


このMediaGlowという試みは非常に興味深くて、ひょっとすると新しいメディアの一つの形を提示しているかもしれません。

新聞や雑誌に関して疑う余地がない事実は
・取材などをしてしっかりとした一次ソースを獲得するジャーナリストは絶対に今後も必要
・ただ、今の規模の売上を維持していくのは不可能

この大前提を満たすためには、新聞や雑誌に読者が求めている本質的な価値を考える必要があると思います。読者が求めているのは自分の知りたいことに関する、質の高い記事のみなので、それ以外は不要なものです。

要するに、面白い記事を作成できる記者と読者がいればメディアは成り立ちます。しかし、今までの新聞や雑誌のコストの大半がこれ以外のところに掛かっていました。

新聞、雑誌の将来は、記者と読者を直接繋ぐことだと思います。

それには今までの高コスト体質を一気にスリム化させて、少ないオンラインからの収入でも充分にまかなえる体制を取ることがとても重要になってきます。新聞社や雑誌社は必死の努力でコスト削減を進めていますが、本当に、オンラインからの収入だけで会社を維持できるところまで切り込めるかは疑問です。

そう考えると、AOLのMediaGlowは巨大なレガシーコストが無いぶん有力な気がします。

この分野は今後も要注目ですね!