今、ネット界で一番影響力を持っている会社はGoogleであるということに疑う余地はないだろう。

GoogleはWebというものはそれ単独で存在するのではなく、お互いが繋がりあっている。どのサイトがユーザーにとって価値があるかを見つけるには、サイト自体をみるのではなく、そのサイトがどんなサイトからリンクされているか。つまりリンクこそが重要であるとして、PageRankというリンクを評価する基準を考え出して、それによって広大なネット上からユーザーが望む最適な情報を提示することを実現して今の地位を築きました。

ただ、一見、最強に見えるGoogle検索ですが、重大な欠点が二つあります。

「パーソナライズ」と「リアルタイム」です。

Googleの検索結果は最大公約数で、誰が検索しても同じ結果しか返ってきません。ただ、実際には好みも違う、知識も、収入も違う人が検索した結果が同じというのは無理があります。この問題を解決しようとしてるのがソーシャルサーチやパーソナルサーチです。ここにも沢山のプレイヤーが凌ぎを削っています。

一方、リアルタイムというのもGoogleのアキレス腱です。Googleの検索というのは一度、クロールしてindex化したものでないと当然表示されません。更にリンクが貼られていないものに関しては評価する基準を持ちません。今、何が話題になっているか、一番旬な情報が結果としてでないのです。この問題を解決しようとしているのがリアルタイム検索です。

リアルタイムで難しいのが、出てくる情報の量やスピーとが、もの凄いので、どの発言が一番意味があるかを見つけ出さないと早晩スパムだらけになってしまいます。

Googleがリンクに注目してWebという大海を渡っていく為の指標のページランクを見つけたように、この新しいリアルタイムWebという更なる荒波を渡っていくためのコンパスを見つけ出す必要があります。

その中で俄然注目され始めている のがRT(retweet)です。

RTは誰かのTwitterでのポストに対して興味を持った人が、それをそのままポストするという行為で、ユーザー間で自発的に行われるようになった文化です。

Next Big Thing!!-RT

この様にして面白いと思われる投稿は、どんどんとバイラルで伝播していきます。

今、RTがリンクに代わる評価基準になるのではないかと考えている人が増えてきています。Twitter検索エンジンのTOPSY もその一つです。


Next Big Thing!!-s

TOPSYはTwitterの検索APIを活用したサーチエンジンです。

***以下引用
Twitterでの新しい話題は非常に短時間で検索結果に現れる。たとえば、Facebookについて検索すると、さきほど発表されたばかりの新規投資の話題が多数ヒットする。リンクの掲載順位は、Twitterユーザーがリンクを引用した回数をベースにしているが、それに加えて、そのリンクを引用したTwitterユーザーの影響力によって重みづけしている。検索対象としては「全期間(2008年9月以降)」、「1月前から」、「1週間前から」、「1日前から」、「1時間前から」を選択できる。Facebookの場合、「全期間」で検索するとFacebookのサイトやデベロッパーサイトなどがヒットする。しかし「1日」、「1時間」を選択すると、ヒットするのは資金調達の話題だ。

検索結果には引用されたページへのリンクと同時に、そのテーマについて発言している中で影響力の大きいTwiterユーザーも表示される。ユーザーをクリックすると、そのテーマに関する発言がすべて表示される。

Topsyはフォロワーの数を問題にしていない。Topsyは他のユーザーがReTweet〔コピーして再発信〕 した回数によって影響力を測定しようとしている。あるユーザーが他のユーザーのメッセージをRTすると影響力はその分減少する。他のユーザーがRTしてくれると影響力は増大する。つまりここではReTweetが新たなウェブの通貨なのだ。via:Techcrunch


ミニブログがブログのシンプル版であったように、Retweetはリンクのシンプル版です。

Retweetに加えてTumblrなどのReblogなどやdiggなどのdiggなどを含めたものが、Googleが築きあげたリンク構造に代わる重要な評価軸になってくると思います。

リアルタイム検索を巡る新しい戦いから目が離せませんね。


後、これはリアルタイム検索の話なのでもう一つ大きな軸の、ソーシャル検索では、人物を中心にしたソーシャルグラフ、ソーシャルフィードが、Googleのリンクに代わる大きな評価軸になってくると思いますが、この話はまたできればと思います。