参考資料538 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

エロヒムが告げた究極予言=前半
 そこで、リバの砂漠に戻ろう。砂漠に降りた“輝く球”は、跪いたダニエルを美しく照らした。そして球から出て来た“人の形のようなもの”は、静かにダニエルに近づくと、“輝く穴のような口”から、よくひびくヘブライ語で挨拶した。
「会えてうれしい。わたしは天から遣わされたガブリエルです」
 これはキリスト教では、前記ケルビムよりも上位の天使の名前である。古いヘブライ語では、一般のエロヒムより、ずっと上位のエロヒムのことを指す。
 では、エゼキエルたちが出会ったのとは違う種族のエロヒムが、リバに降りたのか。それとも種族は同じだが、母船か本隊のトップが直接来たのか。だから乗り物も、ロケット・ヘリや着陸船といったちゃちなものでなく、もっと極度に発達した物体を思わせる“輝く球”だったのか。
 どっちにしろ、これは彼らがダニエルを、人類や地球の行く末を後世に知らせる伝達者として、エゼキエルなどよりはるかに高く買っていたらしいということである。
 不思議なことに、イエス・キリストものちに同じ態度をとる。クリスチャンの方々にはショックだと思うが、“神の子”イエスは尊敬の念を込めて、自分の教えの中にダニエルの予言を引用しているのだ。「予言者ダニエルが言われたように、荒らす憎むべきものが立つのを見たならば、(それは終末の大異変のしるしだから)逃げよ」(マタイ伝24章)と。
 何か決定的な評価のように思える。こんなに高く評価されたダニエルの正体が、なんだったかを、あらためて思わずにいられない。そのためか、ガブリエルはダニエルに対して、まるで目上の肉親に話すように丁重につづけた。
「ダニエルよ、あなたは神から特別に愛されています。あなたの力はそれほど高く、いままでも未来を正しく見て語ってきました。
 あなたが、それに満足せず、なお究極の未来を探ろうとわたしを呼んだので、わたしは確認のために来て話すのです。それはやはり、あなたが精魂こめてとらえようとしている“終わりの日”にかかわることです。
 それは、人間の性質からいって、残念ながら避けられません。いま(=2500余年前)から長い年を経たのち、世は“終わりの日”を迎えます。その日に先立って、あなたがいままで見通したことは、たとえ人間の努力でいくらか軽く済もうとも、必ず全部起こります。
“切られる木”も“夏の打ち場”も“落ちる星”も、“北の王や東の王の栄え”も、“油注がれるペルシャ”の災いも。
 とりわけ“北の王”の一つは、10本と3本の角を持つ巨獣になり、多くのものを踏みにじるでしょう。彼は軍事の神を崇め、宝石と金銀でそれを飾り、気に入った者を取り立てて、人々を支配させるでしょう。
 そのため終わりの時になって、“南の王”が彼に挑戦します。“北の王”はこれに対し、戦車と騎兵と大船団で嵐のように攻め、洪水のように各国を通過して行きます。
“麗しい国”もこうして侵略され、多くの人が倒れます。アンモン・エドム・モアブ(=どれもユダヤの部族)の選ばれた者は助かりますが、彼は国から国へと手を伸ばし、エジプトの地もまぬがれません。
 エジプトの隠された宝、金銀と宝物はすべて彼が支配します。リビアとクシュは、彼に従います。しかし、東と北からの知らせに彼は危機を感じ、すべてを滅ぼし、絶やそうと激怒して進攻します。
 海と“麗しい国”の聖山との間に、彼は天幕の陣営を設けるでしょう。でも、ついに彼の終わりの時が来て、彼を助ける者は誰もいないのです」」
「ダニエル深層予言」五島勉著より

感想
>「予言者ダニエルが言われたように、荒らす憎むべきものが立つのを見たならば、(それは終末の大異変のしるしだから)逃げよ」(マタイ伝24章)と。

一応原文は、
「預言者ダニエルによって言われた荒らす憎むべき者が、聖なる場所に立つのを見たならば(読者よ、悟れ)、そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。」(新約聖書「マタイによる福音書」第24章15~16節)

一応ちょっとだけ続きを書くと、
「屋上にいる者は、家からものを取り出そうとして下におりるな。畑にいる者は、上着を取りにあとへもどるな。その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。あなたがたの逃げるのが、冬または安息日にならないように祈れ。その時には、世の初めから現在に至るまで、かつてなく今後もないような大きな患難が起るからである。もしその期間が縮められないなら、救われる者はひとりもいないであろう。しかし、選民のためには、その期間が縮められるであろう。」(同17節~22節)

「あなたがたの逃げるのが、冬または安息日にならないように祈れ」からやはり予言が目的ではない事が分かる。また、未来は確定したものではなくアバウトには決まっているが人類の意思の方向でパラレルワールド的に方向が決まるのかもしれない。
何にしても「ペテロの第二の手紙」第3章10節にあるように「主の日は盗人のように襲って来る」目的は選別という「神の計画」だろう。

>ダニエルよ、あなたは神から特別に愛されています。

因みに、新約聖書「ヨハネの黙示録」第3章8節~9節に、
「わたしは、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておいた。なぜなら、あなたには少ししか力がなかったにもかかわらず、わたしの言葉を守り、わたしの名を否まなかったからである。見よ、サタンの会堂に属する者、すなわち、ユダヤ人と自称してはいるが、その実ユダヤ人でなくて、偽る者たちに、こうしよう。見よ、彼らがあなたの足もとにきて平伏するようにし、そして、わたしがあなたを愛していることを、彼らに知らせよう。」

とあり、ユダヤ人という所は未来の選民と置き換えて考えて貰いたい。

おまけ