情報の二面性につまずくマレーシアへの道 | ひとり弾丸 2014

ひとり弾丸 2014

伝説の『ジョホールバルの歓喜』現地スタジアム一番乗りサポーター。2014年ブラジルワールドカップに向け、ゆるゆると。


サッカーを通じて世界の国々を知るのは喜びだ。マレーシア行きが近づいてきた。 せっかくの海外旅行だし、サッカー五輪予選だけを観るだけじゃあ、もったいない。現地滞在で、何か面白い視点はないかと探ってみた。


観光面では、クアラルンプール情報はインターネット経由で検索しきれない程ヒットする。ガイドブックを開けば、きらびやかなグルメ・スボットやら観光スポットの数々が紙面に踊る。交通手段も鉄道網が市内に張り巡らされてて、交通渋滞が回避できそうでありがたい。


「ブキッ・ビンタン」がどうやら街の中心のようだ。こことクアラルンプール中央駅との位置関係を頭に入れただけで、クアラルンプール全体が俯瞰できたような気になる。





何も不自由しない、困らない、快適な滞在が約束されている安心感が包む。





どうせならと、サッカー・マレーシア国内リーグを調べてみた。マレーシア・スーパーリーグのオフィシャルサイトはすぐに見つかったものの、有用な情報が得られない。チームごとの情報、選手情報、スタジアムの紹介など数珠つなぎに広がってこない。ファン同士のSNSもあるかと思い、検索するがなかなかたどり着けない。マレーシア・プレミアリーグのグッズやユニホームを売っているショップすらつかめない。





自分の検索能力のなさに辟易する。





欧州サッカーの情報はほっといても、いくらでも耳に入ってくるのに、マレーシアサッカーとなると途端に情報収集の困難さに直面する。


インターネットは、一見、便利な半面、明らかに情報の偏りが存在している。質はともかく情報の絶対量は人々の興味の深さに比例するのだろうが、こうなると英語やマレー語でアプローチしなければ、究極のところコアな情報に迫れない。「情弱」という言葉は主に、ソーシャル・メディアを使いこなせない人たちに当てはまるものだが、インターネットそのものに情弱性がはらんでいるとも思えてくる。


いかに普段僕らが、欧州・Jリーグ・日本代表情報のみにさらされているのかを実感する。それに、いかにネットに頼りきった生活をしているのかも。





逆の立場になって考えてみよう。





おそらく、マレーシアのサッカーファンも日本サッカーに対して同じようなことを思っているのかもしれない。ウッチーのことをもっと知りたい。マヤのブログを読んでみたい。なのに、日本サッカーの情報が得にくい。特にJリーグはさっぱりわからない。どのチームが人気あるの? いろいろ知りたいのにわからない。せっかく3月からJリーグのTV放映がはじまるのに。


想像するに、サッカーに関して日本もマレーシアもお互い情報収集における負のスパイラルに陥っている。知りたくても、なかなか近づけず自然と遠ざかり、ますます情報から遠くなる。そして、興味は薄れていく。国同士は友好関係にあるのに、サッカー情報になると国交を断絶しているかのようで摩訶不思議。マレーシアは、2010年のスズキ・カップ(東南アジアサッカー選手権)で優勝しているんだよ。AFC(アジア・サッカー連盟)の本部だってあるんだよ。





簡単に入手できる情報と入手困難な情報が混在するアンビバレントな世界。





実は、打開策は簡単に思いつく。知ってやろうとする熱意と自分でその情報を取りに行く行動力、そこに全てが帰結する。現状を嘆いてても仕方がない。好奇心のかたまりになって何でもみてやろう!





おわり