■ 今回の観劇データ

『ウインザーの陽気な女房たち』 (TYPES)


【2013年度 観劇通し番号 No.3】
【2013年度 上半期 (4月-9月) 観劇通し番号 No.3】
【2013年 観劇通し番号 No. 28】
【鑑賞日 2013年 4月 7日 13:00-15:25】

(於 シアター X (カイ) )


■ 隅田川を渡って観に行くシェイクスピア劇です (o^-')b


もう何度書いたかわかりませんが、私は、大竹一重 (おお

たけ ひとえ) さんの約20年来のファンです (*゜▽゜ノノ゛☆


大竹さんは最近、ドラマ等にプラスして、この TYPES の

舞台 (シェイクスピア劇が今回で三本目で他の一本を含

めて計四本の舞台です … ) に出続けています。

で、この公演は、ずっと両国のシアターX (カイ) で上演さ

れていますので、このお芝居を観るために隅田川を渡る

ことが、ワタクシ的には至福のひとときなのです (^ε^)♪


… という 「プロローグ」 的記述はこれで終わりとしまして、

今回のシェイクスピア劇 『ウインザーの陽気な女房たち』

のレビュー自体を、以下の観点から書き進めます。


<注目した観点 1 ; シェイクスピア劇らしさを残しつつ … >


シェイクスピア劇と言えば、 膨大でありながらウイットと

ユーモアも滲む歯切れのいい台詞のやりとりを聞いている

と、豊穣な言葉の海を揺蕩う(たゆたう)小舟に乗っている

が如く 、観客はそれに酔いますよね ( ̄▽+ ̄*)


今回の 『ウインザーの陽気な女房たち』 も、翻訳者のご

苦労も十分窺える高級会話劇的要素も満載のお芝居で、

その意味では、まずオーソドックスな構成でした。

(もちろん、アドリブ的なダジャレ等も、若干は交じってまし

たが … )


<注目した観点 2 ; すごく共感の持てるアレンジが … >


ただ、やはりそれだけでは、観客の多くは睡魔に負けて

しまう可能性もあります。

そこで、舞台の上手と下手にミュージッシャンを一人ずつ

配置しての生演奏と、場面場面を彩る 「基調」 を表現する

三人のダンサーによるダンスパフォーマンスの挿入 … と

いう仕掛けをみせてくれました。


実はこの仕掛けは、TYPES さんのお芝居で過去に観た

こともありますから、初見ではないのですが、こういう舞台

アート的、ライブ的な工夫って、私は大好きですо(ж>▽<)y ☆

ちなみにダンサーでは、特に大西彰子さんのしなやかな

パフォーマンスに大いに魅せられました:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


<注目した観点 3 ; やはり俳優さんの力量が … >


そうはいっても、シェイクスピア劇だけあって、やはり俳優さん

の力量を 「比較」 できる点が、観劇の楽しみとなります。


特にこの 『ウインザーの陽気な女房たち』 は、シェイクスピア

唯一の 「現代劇」 (つまりシェイクスピアが生きた同時代を

描いたお芝居) ということもあって、当時の英国社会の

「空気感」 を出しつつ、観客を飽きさせないお芝居をどう創っ

てゆくのか … という視点から鑑賞しました。


で、俳優陣では、


・フォールスタッフ役 (主役) の新本一真さん

・ページ夫人役の大竹一重さん

・フォード役の岡本高英さん

・スレンダー役の庄田侑右さん


という、中堅ベテラン勢の演技がやはり出色でした (°∀°)b


大竹さんについては後述しますが、貧乏デブ騎士である

フォールスタッフの道化師ぶり (新本さん) 、妻が寝取られる

という怖ればかり抱いている紳士の小度胸さ (岡本さん) 、

ページ夫妻の娘を射止めようと努力する青年のあまりにも

アホな人間像 (庄田さん) … が、いずれも舞台上で炸裂し、

これをライブで鑑賞できたことこそ、まさにシェイクスピアの

戯曲を愉しむ醍醐味と言えるでしょう (`・ω・´)ゞ


登場人物の多いお芝居ですから、若手男優陣もたくさん

出演していましたが、上記諸先輩方の芸域に少しでも

近づけるよう頑張ってほしいと、感じた次第です。



■ では、恒例の役者面会時画像ですо(ж>▽<)y ☆



☆ 言わずと知れた大竹一重 (おおたけ ひとえ) さんです ☆


映画、テレビドラマ、舞台と、長い芸歴をお持ちですので、

今回も 「ページ夫人」 の役を、余裕綽々という感じで、

しかも大竹さんご自身がホント楽しく演じておられました。


映画、テレビでは妖艶系美女の役柄が多かったですが、

舞台では、コメディエンヌ的資質をも開花なさったように、

私は感じています (*^o^*)


『ウインザーの陽気な女房たち』 というタイトルのごとく、

貞淑でありながら茶目っ気もたっぷりな有閑階級のマダ

の雰囲気が、大竹さんの美貌、気品にプラスされた上記の

資質によって、見事に舞台上に創り出されていました (o^-')b


女性に対して不誠実な主人公のフォールスタッフに対する

仕返しも、このお芝居の見所なのですが、ページ夫人 (大

竹さん) がまさ小気味よくフォールスタッフをやっつけて

恥をかかせ、欣喜雀躍 (きんきじゃくやく) する場面などは、

観客に一種の爽快感と笑いをもたらしてくれました (≧▽≦)


大竹さんは、来月も座・高円寺1での主演舞台があります

ので、「またチケットをお願いします! 」 とご依頼して、辞

去しました。

(なお、来月のこの舞台に関する情報を、記事の末尾に

載せましたので、ぜひご覧くださいませ v(^-^)v )


いつもながら、役者面会時のご丁寧な対応に感謝申し上

げます (‐^▽^‐)





フォールスタッフの子分であるバードルフ役を演じた、杜名
優花 (もりな ゆうか) さんです。


杜名さんとはブログつながりで縁がありまして、昨年夏の

下北沢の小劇場での初舞台も観させていただきました。


また、昨年秋の TYPES さんのシェイクスピア公演 『マク

ベス』 の際には、全くの偶然ですが、観客として来ていた

杜名さんとロビーで遭遇する … なんてこともありました (o^-')b

でも、昨年秋には観客として来ていた人が、今回は舞台

に立つわけですから、杜名さんの益々のご活躍を祈って

います v(^-^)v


で、肝心の杜名さんの舞台上での演技ですが、やはり初

舞台の時よりは、遙かに落ち着きがあったように感じまし

た (`・ω・´)ゞ

フォールスタッフの子分であるバードルフ役をコミカルに

演じていて (上記画像のメイクと髪型も参照 … )、それ

はよく伝わってきました。

シェイクスピア作品らしい、フォールスタッフとの 「階級」

差までが滲むような演技を、今後はさらに期待していま

す (^人^)



【参考】


[大竹一重さんご出演;タイプスのお芝居に関する過去の記事]
(いずれの記事にも、今回と同様に、ステキな舞台衣装を身に

まとった大竹さんの近影画像が掲載されています。)


[大竹一重さんご出演の来月の舞台について]

・『Blood type Be (ブラッド タイプ ビー) 』

・2013年 5月17日 (金)- 19日 (日) ; 計6ステージ

・座・高円寺1

・公演詳細

http://be.yamashita-y.com/2012/12/blog-post.html


[杜名優花さんの初舞台に関する記事]

<『凜と花咲き』 (2012年8月) のレビュー>



Android携帯からの投稿