為政者はおごるな | かこちゃんのブログ

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東京新聞 11/19(火) 「ミラー」東京都杉並区 74歳女性

【為政者はおごるな】

最近の政治の動きを見ていると、「この国は本当に民主主義の国?」と疑問を感じることがある。

例えば、今国会で審議されている「特定秘密保護法案」は。多数の国民に危惧や不安を抱かせている法案なのに、公聴の期間は異例に短く、政府はこの国会での成立に必死にみえる。

福島の子どもたちは今も放射能の脅威から逃れられず、被災者たちの多くは生活の再建もままならないというのに、東京オリンピックのために膨大な費用を使って施設を造る計画がなされようとしている。

最近のニュースによれば、沖縄の人たちに自分たちの経験に基づく歴史教科書の選択を許さないことになりそうだ。そのほか、原発再稼動、オスプレイの配置問題など私たち国民に大きな影響がある事実がひそかに、あるいは大っびらに進んでいる気がして恐ろしい。

民が主人公であるはずのこの国で、今行われようとしていることの結果は、あまりにも多くの民の大きな犠牲の上に成り立つものではないのか。たとえ国会で多数の議席を持っていても、全てを国民から託されたわけではないことを知るべきではないのか。

為政者には広く意見に耳を傾け、十分な議論を踏まえた上での将来への慎重な洞察が求められる。

前回の衆参両院選挙で国会議員の多数を占めたというおごりが、民主主義の根本を破壊するような政府・与党の行動につながるとしたら、日本にとってはこれほど不幸なことはないだろう。