糖質制限ダイエット実践者による飲食店での“ライス残し” について | 総合診療医:誰もがわかりやすく医療を理解する事ができるブログ

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久々に腹正しい記事を読んだ。
糖質制限ダイエット実践者による飲食店での“ライス残し” 。従業員から怒りと困惑の声…
  
上記サイトから1ページ目のみ抜粋する。
  
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糖質制限ダイエットがブームとなっている影響で、飲食店での“ライス残し”が多発している。自身のダイエットのため、という言い分はわからなくもないが、注文しておきながらもライスを残す客の多さに飲食店の従業員は困惑している。
  
「最近のダイエットブームの影響なのか、ライスを注文しても当然のように残して帰るお客様が増えています。わたしたちの世代は『米粒を残したら、目が潰れ る』と家庭で厳しくしつけられただけに、どうしても簡単にライスを残してしまうお客様には困惑していますね。そのまま残飯にしてしまうのは心が痛むので、 最初からライス抜きで注文してほしいです」(40代・男性従業員)
  
「米粒を残したら、目が潰れる」という言い伝えが日本にあるように、食が豊かでない時代には米は貴重なものだった。しかし、食に不自由しない豊かな時代となった昨今では、こうした“ライス残し”は当たり前のこととして多発している。
  
昨年10月、全国の20~69歳男女を対象に実施された農林水産省の「国民食生活実態調査」によると、20代男性のおよそ5人に1人が、1か月間コメを 食べない食生活をしていることが明らかになった。全体で1か月以内に「ごはん(コメ)を食べる」と回答したのは93.2%だったものの、20代男性では 81.6%にとどまったほか、30代も88.5%と9割未満に。20代女性も91.5%で男性と同様に年代別で最も低かったことから、若い世代にとって米 は有難いものではなくなりつつある。
  

ライス1

  
Yahoo!にも載ったので、ご覧になった方も多いであろう。
皆さんはどのように思っただろうか?。
  
まずは統計的な事から述べる。
  
国立国際医療研究センター研究所のホームページから。
⇒『糖質制限食による死亡リスク – メタアナリシスによる検証 –
  
上記サイトは、全9件の論文、何と27万人以上を対象とした結果である。
結論として低炭水化物食による長期的な効用は認めず、死亡リスクが有意に増加することが示唆された。
  
ビッグデータはこれだけではなく、海外からもたくさん報告されている。
そして科学者たちは、糖質制限に対してとても心配している。
  
だが、これだけのビッグデータが示されても、糖質制限オタクの頑固な医師頭たちは、これに必ずケチをつける。
だってケチをつけないと、カリスマ医師(もどき)はただの医師コロになるから(ちなみに私もただの医師コロですが)。
  
医師ってエビデンスにうるさいくせに、糖質制限オタク医師はエビデンスではなく、理論だけで自己主張する。
なぜならエビデンスを出されると、不利なデータばかりで困るから。
  
更に問題なのは、一般人が我流で糖質制限を行なっている事である。
医師・歯科医師が糖質制限の記事を書いていたから・・・という人もかなり多く、我流で行なっている可能性がある。
その結果、極端な糖質制限に走り、最悪な事に死亡者も出たので注意が必要である。
  
  
一応私の過去のブログもここに載せておく。
こちらには「AGE(終末糖化産物)」から見た、極端な糖質制限のリスクも示している。
⇒『あえてビタミンB6に注目!!、極端な糖質制限では・・・
  
統計的な話はここまでとする。
  

ライス2

  
そもそもこの記事の内容、飲食店に対してとても失礼である事は言うまでもない。
せめて、「ご飯は少な目に」とか言うべきであろう。
  
また統計を無視して、頑なに糖質制限をするのなら、外食などするべきではない。
いや、統計うんぬんではなく、飲食店の内容にケチをつける事となるのなら、最初から入るべきではない。
これは糖質制限オタクに限らず、極端なベジタリアンの人なども同様である。
  

感謝3

  
病気でもないのに、ストイックに何らかの制限食をしている人と、私は絶対に会食はしたくはない。
  
国によっては、1日1食を確保するのも大変な人たちもいる。
外食先で残し物をすると、原則としてそれは廃棄処分である。
何と日本人(日本人だけでないけど)の贅沢な事か!!
  
そもそも子供の頃から、我々の身体を作ってくれたお米を粗末にする日本人は、日本人を名乗る資格などない。
  
(画像はネットより引用)