作者は作中人物に対して万能か? | やる気マンマン男・清水宏のブログ~炎の演劇部部長が行く!!
昼に
チカラワザの「はるヲうるひと」
夜に
だんすだんすだんすのインプロを見る。

「はるヲうるひと」は再演。
初演よりグッとよくなっていた。
過酷な生い立ち・環境に生きる人の話だが、
佐藤二朗さんが当日パンフで言っていたように
そういう人たちの気持ちに寄り添えたのが良かった。
過酷な状況下の人を描く時には、その人たちに対する眼差しと、描く自分自身に対する過酷な厳しさがあって欲しい。
ヨーロッパの監督でアレックスとかいう映画を撮った、なんとかってヤツは、
残酷な描写で登場人物を非道い目に遭わせておきながら、
私は作品でそういう暴力を吐き出しているから、普段はごくごく健康で話のできるいい人だよ、などと冗談混じりにノタマワッテいたが、
ふざけんな馬鹿と思う。作中の人物に無闇に暴力振るうなよ。
作中人物はお前の持ち物じゃない。お前は神じゃない。
書かせてもらっているだけだ。
暴力振るうにはお前の中にやむにやまれない傷があるか、作品が仕方なく要求するか、それか書いた自分も傷つくべきだ。そういう条件があるはずだ。
ヨーロッパのその監督はむしろ自分の中に向けて暴力を振るうべきだ。


はるヲうるひとは良かったです。
再演の方が初演より数段良かったです。
そういう意味でも再演の方がはるかに。
登場人物に対して、月並みな言い方ですが愛がありました。