私は、昔から吉田松陰さんが好きです。
吉田松陰という人は、若くして松下村塾という私塾を作り、
そこから、初代総理大臣、伊藤博文氏をはじめ、次々と日本を変えるような男を排出していきました。
山口県という、京都からも江戸からも遠く離れた地で、
偉大な人をたくさん育ててきた、というところに魅力を感じます。
島根に住んでいた時、山口県はお隣だったので、萩市にある松下村塾に行ったことがあります。
そこで、こんな冊子を買いました。
萩市の明倫小学校では、松陰さんの言葉を朗唱して、
卒業までに18の言葉をすべて暗記するのだそうです。
その言葉がこの冊子には書かれています。
その中に、こんな言葉がありました。
子供が親を慕う心持ちよりも、親が子を愛する親心は、
どれほどまさったものであろう。
死なねばならぬ私の便りを知って故郷の両親は、
どんなに悲しむことであろう。
吉田松陰は処刑をされ、30歳という短い一生を終えるわけですが、
その時に家族にあてた手紙の一部だそうです。
本当に、親になるまでは、親心というものがわかりませんでした。
わかっているようでわからなかったのです。
でも、自分が親になると、わかりました。
それは言葉では説明できないような気持ちです。
これが「愛」なのかな、とよく思います。