大変なGWになってしまった。
よもやの「1勝」止まりある。
勿論、敗因が攻撃陣である事は言うまでもないが、ブログのコメント欄にもあった通り、タイムリー欠乏症である。

以前、
「この原因は、何かが過ぎた結果ではない。何かが足りない事が原因だ。」
と書いたが、その想いがより強くなった。
プロなので、純粋な精神論とは全く異なるが、よくヒーローインタビューで、
「気持ちで打ちました!」
というコメントを耳にする事があると思う。
今のタイガース打線に感じられないのは、この「気持ち」である。つまり、シチュエーションに負けたのだ。

いずれにせよ、済んでしまった事は仕方ないので、気持ちを切換えるしかないのだが、その為にも、監督やコーチのアドバイスが欠かせない。
ある意味、監督やコーチの腕が試されている、と言っても過言ではない。

また、昨日の試合に関しては、2点目の實松のタイムリーヒットの場面で、タイガースの悪しき伝統である
「明確な指示がない」
が、出てしまい手痛い失点を喫してしまった。
勝負なのか、敬遠なのか、はっきりとした指示をしなければならない。
中途半端が、1番良くない。


ところで、小宮山と柴田が2軍に落ちになった。
明らかに調子が悪かった柴田はともかく、何故、小宮山が2軍落ちなのだろうか?
藤井の代役として、試合に出る事を通じて、キャッチングや配球において成長の跡を実感出来ていただけに、とても残念だし、納得がいかない。
キャッチャーは、他のポジションと違い、1軍の試合で、1軍のバッターと真剣勝負をしないと、決して経験にならないし、まして成長は望めない特殊なポジションである。
だから「せっかく、ここまで成長したのに…」と思ってしまう。

勝利を目指しながら、次世代の選手を育てるのは、とても難しい作業である。藤井も良いキャッチャーだが、タイガースの生え抜きのキャッチャーを育てる、という事も考えて欲しいものだ。




(野球評論家)
広澤克実