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2017年08月14日(月)

照明とポジショニング

テーマ:2017タイガース
昨日(13日)の試合、横浜スタジアムでのナイトゲーム、2回裏、1死 1・2塁、倉本の打球で照明が目に入り 右翼手の中谷が後逸した。

ついこの間まで「ナイター」と呼び慣れていた日本初の「ナイトゲーム」は 1933年 7月10日 戸塚球場で早稲田大学が行った。

プロ野球では 1948年 8月17日、横浜ゲーリック球場、現在の横浜スタジアムで東京巨人軍対中日ドラゴンズ戦が初のナイトゲームとなった。

当時この球場はまだ連合軍に接収されており、連合軍が他の球場に先駆けて照明設備を設置したのである。記録によるとこの日は「空前の超満員」だったそうだ。

今では プロ野球チームのフランチャイズ球場で照明設備を完備していない球場はない。ただ、その照明の種類はそれぞれ違うのをご存知だろうか。

横浜スタジアムでは 2015年、 照明を全面 LEDにしている。その消費電力は 以前と比べて56%も削減されたとなっている。

福岡ヤフオクドームもLEDを導入しているが他の球場は メタルハライドランプを採用している。

このメタルハライドランプとは古くは「水銀灯」と呼ばれたものと構造は同じで照明器具としては優秀なものである。

皆さんの中には 全面LEDを採用したコンビニに入った時、以前より暗くなったと感じた人も多いと思う。

それまでの照明器具だった蛍光灯は 360度、光を放つが、LEDランプの場合は 光を放つ角度は110度程度なので 同じ照度があっても蛍光灯の方が隅々まで照らす分明るく見えるのだ。

簡単に言えば、光を拡散させながら明かりを照らす蛍光灯やメタルハライドランプに対し、照射角度が狭く 特定方向に集中して光を放つのがLEDなのだ。

それで電気代が削減できるのはいいことだが、デメリットはその分、まぶしく見えるということだ。

一度、強い光を見てしまうと残像が残ったり、目がチカチカしたりするのは皆さんも経験があるだろう。カメラのフラッシュを見た時など 青っぽい光が残ったりするが、この現象のことを「グレア」と言う。

中谷も LEDの照明を見てしまいこの「グレア」という現象を起こしてしまったのだと思われる。

こうなってしまうと、ボールを捕る事は困難だったと思う。中村守備コーチも「責められない」とコメントしていた。

ではグレアは絶対に避けられないか、という話だが、私はポジションニングに問題があった可能性を指摘したい。

私の現役時代、打球が照明に入りやすい球場で行う場合には 右翼手は 照明を避ける為に 2塁ベースと3塁ベースを結んだ延長線上に守る、という鉄則があった。

本来ならば右翼手は 1塁手と2塁手の中間の延長線上に守るので この守備位置は実際より右中間寄りになってしまう。

しかし打球が照明に入りやすい球場の照明は 大体、3塁ベンチ上にあり、この場合通常の位置で守るとライナー性の打球は すぐに照明が目に入ってしまう。その為に 少し 中堅手寄りに ポジションを変える。それがちょうど2塁と3塁ベースを結んだ延長線上なのだ。そうする事によって 照明に入る事を防いだのだ。

つまり打者が 1・2塁間のゴロのヒットを打った時、右翼手は正面でゴロをキャッチする位置が基本的なポジションなのだが、打球が照明に入りやすい球場では 1・2塁間のゴロのヒットを 左側に走り キャッチする位置になる。

当時、打球が照明に入りやすい球場と言えば、広島球場と  横浜スタジアムで、この2箇所ではメタルハライドランプとナトリウムランプの混合照明が使われていた。

ナトリウムランプとは 橙色のランプでメタルハライドランプと混合させることにより 眩しさを抑え 照明から打球が出てくれば捕球できる程だった。

ところがLEDランプは より眩しいので一度 見てしまうと「グレア」を引き起こし、照明から打球が出てきても 捕球する事は困難になる。

そこで昨夜の中谷のポジショニングだが、これは通常の左打者時のポジション二ングであった。中谷はそこから中堅手寄りに動いた所で照明に打球が入り後逸したのだ。

仮にこれが照明を避ける為のポジショニングであったなら 打球は中谷の左側に飛ぶわけでこれなら照明が目に入ることなく倉本の打球を捕れていただろう。

状況的には 2回裏 1点リードで1死 1・2塁だ。あくまで左打者の倉本の打球方向を重視するのか、それとも 照明を避けるポジショニングにするのかは ベンチの判断である。

メタルハライドランプだろうがLEDだろうが、横浜スタジアムの照明の位置は昔も今も変わっていない。

問題は タイガースというチームが 打球が照明に入りやすい球場と そうでない球場のポジショニングの違いを理解しているかどうか、が問題なのである。

分かっていた上で あえて 左打者用のポジショニングするのか、あらかじめ照明に入るリスクを考慮して2塁と3塁ベースの延長線上にポジショニングするのかは ベンチが考える事だが、このような基本を知らずに中谷があの位置に守っていたのだとすれば それは非常に恥ずかしいことである。

部外者の私にはその真相を知る由もないのだが、こんな基本を見落としていたのならば同じ結果でも大違いだ。

知らない事はできないし、教えられない。ただ、あらゆる経験を積んだスタッフがいるわけだ。昨日の中谷の後逸がそんな恥ずかしい理由での打球の後逸でない事を願う。


さて、今週のタイガースは 3勝3敗、巨人もDeNAも3勝3敗、カープが2勝3敗 1分だ。

つまりほとんど ゲーム差は変わってない。そこへ、なんとメッセンジャーが骨折をしたと言うから一大事だ。

今回のような腓骨(ひこつ)骨折の場合、過去の事例から判断すれば 全治 2ヶ月、軽症でも1ヶ月は 復帰まで時間を要している。

クライマックス・シリーズも微妙になってしまう。藤浪を急遽、先発させるのだろう。

実は私の中では 藤浪はポストシーズンの隠し球的存在だった。メッセンジャーが どっしりと大黒柱で君臨し、そこに突然藤浪が加われば 日本一だってあり得る、と思っていた。

メッセンジャーと藤浪の2枚看板で密かに日本一を願っていたのだから残念でならない。

しかしまだ、メッセンジャーがクライマックス・シリーズに間に合わない、と決まった訳ではない。

ただ、僅かにあった逆転優勝の可能性は 更に 遠退いた、と言えるだろう。

先週のブログでは 9分通りタイガースの優勝はない、と言ったが、9分9厘ない、になってしまった。

だが、まだ1厘の可能性がある訳で、タイガースファンの多くは 奇跡の逆転優勝を信じている。最後の最後まで 死力を尽くし戦う事がタイガースの使命だろう。

全力を尽くし頑張るタイガースナインの姿に、勇気や感動、そして元気を貰うファンも大勢いる。その人達の思いに報いるプレーをして欲しいと願っている。


2017年08月07日(月)

大和の一歩目

テーマ:2017タイガース
ポーランドで行われた「ワールド・ゲームズ」を観てきました。「ワールド・ゲームズ」とはまだオリンピックの正式競技になる前の種目を集めたスポーツの国際大会である。

その中に世界的に盛んに行われている競技がたくさんあり、このワールドゲームズでの成功次第では 正式競技になるという、オリンピックへの登竜門でもある。

今回の大会では 2020年に正式競技になるソフトボールや7人制ラクビーを始め、ボーリングや空手、相撲にアメリカンフットボール、果ては綱引きなど40近くのバラエティに富んだ競技が開催されていた。

オリンピックが30程度の競技で行われるので、このワールド・ゲームズのほうが規模が大きいことになる。オリンピック同様、国の威信をかけ選手達は戦い、想像以上に盛り上がる大会である。

オリンピックなら潤沢な資金もあるだろう。しかし、ワールド・ゲームズにはまだまだそんなに多くの資金は無い。しかし、その分、競技者の思いが伝わってくる。マイナースポーツをするアスリートの思いが競技に表れ、その思いに感動する。

オリンピックの競技の中にはその競技さえしていればお金が貰える競技者もいる。そういう境遇であれば、何もせずにもただその競技に専念できる。さらに強化種目として、国からも補助金が出るだろう。

しかし、ワールド・ゲームズの競技者は国の支援どころか、スポンサーに理解を得るのも大変だ。選手たちは他の職業に就きサラリーを得て その給料で競技を続けていけるのだ。その事を考えれば その思いに胸が熱くなる。

かつてドイツやロシアから侵略を受けた歴史を持つポーランドの地に立ち、マイナースポーツに熱を注ぐ選手たちを見る。つくづく、日本の野球というスポーツが いかに 恵まれているか 改めて理解できた。

色々なところに目を向けて見ることも大切だ、と実感した。


さて、今週のタイガースだが、カープ戦では もったいない引き分けがあった。

試合前までカープ3連戦で 3連勝して やっと カープの背中が見えるという具合だったのだが 結果1勝1敗 1引き分け。これなら 試合を消化した分、カープが優勝に近づいた、と言えるだろう。

実際に自力優勝も無くなった。仮にカープが残り42試合を 21勝21敗の五分で終えたとすると タイガースは 残り46試合を32勝14敗と とんでもなく勝ち越しをする必要があり、カープが勝ち星を挙げる度にタイガースは それ以上に勝たねばならなくなった。

そもそもカープが残り試合を五分で終わる事自体が甘い観測で、最後の最後まで 死力を尽くす事は当然だが タイガースが逆転優勝をする事は九分通りないであろう。

ただ、かと言って日本シリーズへの道が閉ざされた訳ではない。カープは 28の貯金があるが その内訳は、巨人・中日・ヤクルトからの21個である。

交流戦で6つ、DeNAに1つ勝ち越しをしているが ほとんどが下位チームからの貯金だ。もちろん、優勝するには「お客さん」を作ることが大事、とされているが その「お客さん」の一番手が巨人なのだ。

巨人はカープに9つも 貯金を献上している。まっ、この話はさておき、私はクライマックスシリーズのファイナルは カープとタイガースが戦う事になるだろう、と思っている。

これは別に DeNAを軽視している訳ではない。しかし昨日(6日)の試合を見ている限り、DeNAは野球が雑というか粗く、短期決戦には向いていないと思えるのだ。そう考えると、あくまで個人的な見解だが、タイガースがカープと戦うのが順当だろう。

さて、そうなった時に一番困るのがカープ打線だ。メッセンジャーには 相当 苦手意識があると思う。また、先発陣の秋山、リリーフ陣の岩崎、桑原や高橋といった投手はカープ打線には手を焼くだろう。

その一方、タイガース打線から見れば特に苦手意識を持った投手もいなく、昨年のジョンソンなら別だが今年は怪我や病気などで戦列を離れる事が多く、今だに一軍登録をされていない。

チームの対戦成績も現時点で8勝8敗だ。シーズンの勝ち越しだって充分あり得る。クライマックスのファイナルには 優勝チームに1つ勝ち星のアドバンテージが与えられるが、どちらが優勝をするにしても タイガースが有利であると私は思っている。

その有利な点をさらに確信して戦う上でもタイガースにはカープと残り8試合で勝ち越しをして欲しいのだ。おそらく、カープはシーズン終了後には、貯金30を越えていると思う。

貯金30を越えてもタイガースには負け越した、となると、そこに苦手意識が出てくる。ファイナルを気持ちの上で有利に立てば、良い結果が生まれやすい。タイガースには 最後の最後まで、タイガースらしい戦いをし、カープに勝ち越して欲しい。

ところで、糸原が怪我で一軍登録を抹消されてから 大和がショートを守る事が増えた。

2010年、ある野球中継の解説で鳥谷のライトへコンバートを勧める話をした事があった。前年に赤星が引退した事もあり、守備力のある外野手が求められていた。

レフトには金本がおり、センターにはその年獲得したマートンが守り、とにかくライトが手薄だった。

2009年にメンチという新外国人選手を獲得したが 全然ダメで、桜井や葛城などがライトを守った。ただ、ライトというポジションは肩の強さや脚力も求められるポジションで桜井や葛城には荷が重くチームを見渡せば私の中での適任者は 「鳥谷」だった。

当時、鳥谷と言えばショート、ショートと言えば鳥谷、と断固たるものがあったが、私から見れば、鳥谷はライトの方が もっと力を活かせると思っていたのだ。

彼の肩や脚力は勿論のこと、打力だって ショートにいるより ずっと 打てる、と私は思っていた。
そうすることでタイガースを代表する選手から日本を代表する選手になって欲しかったのだ。

その意味を込めて ライトへのコンバートの話をしたのだが、タイガースファンというか鳥谷ファンから抗議の嵐にあってしまった。

このブログにも 抗議と私への批判でいっぱいになった。その中には「鳥谷をライトへコンバートして、誰がショートを守るんだ。しかも、大和と言うから大笑いだ」というようなコメントがあった。

テレビ中継では、アナウンサーに「では、ショートは 誰が?」という質問に「大和」と応えたので 余計にファンの気持ちを逆なでした格好になってしまった。

当時の大和はまだ無名で、というか、私がタイガースのバッティングコーチをしていた2007・8年当時は、いつも、岡田監督から「覇気がない」と怒られ、キャンプ地から強制帰阪された事もあった選手だった。

身体の線も細く、打球も飛ばず、声も小さい。「覇気がない」と怒る指揮官の気持ちも分かるのだが ただ、守備は抜群だった。なんと言っても、一歩目が速いのだ。

6日の試合、9回表、1点を獲られ、6対5となり、1死・1塁の場面だ。代打・飯原の打球は 投手の足元を抜けた。誰もが ヒットと思った瞬間、大和のグローブに収まり、バックトスで1塁走者をアウトにしたのだ。野球ファンの方には 球際が強いと上手い選手に見える事もあるだろう。

実際、派手に飛び込んでキャッチすれば「ファインプレー」と称賛される。もちろん、球際が強い事も大事だが  打った瞬間の、一歩目の速さも非常に大事なのだ。

これで思い出すのが元ヤクルトの宮本慎也だ。彼の一歩目は 相当 速かった。今まで 見たショートでは 一番だろう。

だが、大和はその宮本慎也にも引けを取らない。特に二遊間へのスピードがズバ抜けている。三遊間ならば宮本慎也の方が 送球を含めて分があるが、二遊間なら大和は引けを取らない。

あの守備なら 打率は 2割2・3分でも十分だ。なにしろ2010年当時は 打てる捕手の城島がいたのだ。

そういう事もあって鳥谷のライトへコンバートの話をさせて頂いたのだが、今では、大和がショートを守る度に、当時の事を思い出す。

そして、岡田監督から怒られている大和を助けてやれなかった負い目もある。当時、絶対権力者だった岡田監督に新米コーチの私が反対意見を言うことも出来ず、理不尽に怒られている大和を助けてやれなかったのだ。その苦い思いが大和を見る度に甦る。

今では 大和の守備力は 野球ファンなら誰でも知っている。これからも 大和の活躍を 心から 楽しみにしている。頑張れ、大和!!
2017年07月17日(月)

おしらせ

テーマ:告知

ブログ読者の皆さまへ。
今週からポーランドへ出張しております。

申し訳ありませんが、今週、来週のブログはお休みいたします。

再来週再開の予定です。

宜しくお願いいたします。

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