昨日は、スタンリッジの立ち上がりが全てだった。

タイガースも、即座に3点取って反撃したが、やはり初回の6失点は、あまりにも痛過ぎた。


ところで、私は、昨日のドラゴンズの田島のピッチングを見て、ふと思った事がある。

「5年後のタイガースは…」

昨日の田島をはじめ、千葉ロッテの唐川やスワローズの村中、赤川、先日投げ合った田中将大や斎藤佑樹、更には、2人と同世代のマエケンや野村等の20代中盤までのイキのいいピッチャーが、他チームには居る。「隣の芝生」という見方もあるけれど、他球団は若手の台頭が目立つ。外部補強のイメージの強いジャイアンツですら、宮國という若手が伸びてきた。

一方のタイガースは、一番若いローテーションピッチャーである岩田が29歳。エースの能見は33歳という状況だ。

本当に、5年後のタイガースは不安だ。

野手に至っては、先発オーダーに生え抜きの選手が鳥谷とセンターに入る選手の2名しかいない。あの大型補強と言われたジャイアンツでさえも、阿部、坂本、長野等、4名は必ずラインアップされている。高橋由伸、寺内が入ると6名になる事もある。5年後、新井は40歳、平野が38歳、鳥谷も37歳になる。

勿論、それまでにイキのいい若手が現れれば良いが、近年の生え抜き選手の育ち具合からすると、あまり過度な期待はしない方が良いだろう。

有望な若手を見つける事が出来ないスカウティングの問題なのか、獲得しても育てられない育成の問題なのかは、簡単に結論付けられないが、いずれにせよ、5年後のタイガースを真剣に考え、対策を考える時期に来ていると思う。



(野球評論家)
広澤克実