それは「下品」というやつです。 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。


黒川伊保子さんの「恋愛脳」の中で、
年を経た大人の女にしか書けない
いいこと書いてるなあと思った箇所がある。



男性の足りないことばを補い、横糸も足して、
いい方向にも悪い方向にも壮大な物語を紡ぎだす、
これは女性脳お得意の仕事
だ、という話の中で。




女は、若いときに下卑た生き方をしてはいけないとつくづく思う。


私が過去に、誰かを踏みにじるような夜を過ごしてきていたら、
私の大好きなひとがそれに甘んじるような男だったら、
ここへきて自分のためのものがたりが闇の方へいってしまうもの。



裏切り、欺き、嘲りや愚弄……闇のキーワードを並べると、
幸せものがたりになるはずの出来事も、
負のものがたりへの扉になる。



疑心が疑心を生む負のものがたりは止め処がない。
まさに、鬼になるまで、だ。
他人への刃が、人生の後半、自分を痛めつけるのである。



「自分自身のものがたりを紡ぐとき、下卑た嫉妬にからめとられ」るか

どうかはここにかかってくる。



(中略)


まずは他人を下卑た欺きに陥れないことだ。


自分がしたことは、
他人もすると考えるのがヒトの脳である。


自分の欺瞞と傲慢の数だけ、
私たちは後の人生で萎縮する。




おお、まさにあたしが「泥棒猫懺悔。」の記事 で、
自分に返ってきた刃に苦しんだと書いたそのままが…。



げびる【下卑る】…品がなく、いやしく見える。



確かに浮気してきたヤツほど、
いまの相手が浮気してやしないか、
疑心暗鬼になるからね!
自分がひとを欺いた数々のステップと思考回路を、
相手も踏んでいるのではと思うからさ。



これを20代前半で読んどきゃよかったな…。


いや…読んでても、ひとのモノをいらうのが

「女の実力」だと得意になってた当時のオイラじゃ、
何も心に響かなかっただろう。

なるほど、あれは単なる「下品」てやつだったのね。



だから伊保子さんのおっしゃる通り、
きっちり後の人生で萎縮して苦しみました! 笑




女が品よく行動すべきなのは、
自分の穏やかでしあわせな未来のため、スね。