プチ信の部屋 -121- 04/08/08
今回は「新生「福助」の快進撃?」
昨年、靴下メーカーの福助が経営破綻をした。
「レイバンのサングラス」「サンローランのジャケット」「BIGIのパンツ」ときたら…
その後に続く言葉は「福助の足袋」。
これはコント赤信号のギャグである。
このギャグを知らなくても…
その福助が新社長の下、再生に取り組んでいる事をしている人は多いだろう。
経営者としての経験が全くない元カリスマバイヤーが新社長として…
張り切る事、張り切る事。
「ガイアの夜明け」でも「人間ドキュメント」でもやっていた。
自分のアイデアで改築させたディスプレー用のバーカウンタが
来場者の荷物置き場になっている。
それを見て怒る、怒る!
福助ブランドの靴下が店にならんだ時に担当者が売り場にやって来ない。
それを知って怒る、怒る!
数日するとバーカウンタに荷物は置かれなくなり、担当者も靴下売り場に来るようになる。
新社長は「彼らにも自覚が芽生えてきた!」とニンマリ。
僕には従業員達の「…あの社長うるせーから、やっとこうゼ。」という心の声が聞こえてくる。
自分の思い通りに部下が動かないと気が済まない上司は部下から慕われない。
慕われなくても会社に利益が出ればいいと思うかもしれないが…
そんな会社にはきっと利益はでない。
自分の思い通りに部下を動かそうとする上司の部下は
「いい事」か「わるい事」かの判断もなしに上司の好む方をしだす。
それ以上に大切な事があったとしても、バーカウンタには荷物を置かないし、靴下売り場に来る。
社長は自分の好む事をしてくれるのだから不満はない。
そして、そいつに「できる奴」の称号を与える。
そういう社長を僕は「はだかの王様」とよぶ。
社長に大切なのは従業員のその行動が「会社を思ってしている事」か
それとも「自分への点数稼ぎ」なのかを見抜く目のである。
考え方の違いでやっている事は全く同じでも、結果は大きく違ってくる。
また、社長自身の行動とすれば、自分の意見を押し付けるのではなく
従業員に考える場を与える事が大切だと思う。
また、そこで出てきた意見が自分の意見と違っていたとしても
そこにたずさわる多くの人がその意見なのであれば、その意見を取り入れる事の出来る寛大さが重要だ。
自分の考えは絶対間違いなくて、城業員のやり方は間違っているという決めつけは…。
この世に100%なんてのはどんな場合においてもありえないのだ。
「人の行動を見抜く力」と「意見を取り入れる寛大さ」。
この2つが社長に必要な要素だと僕は思う。
新生「福助」が見事に再生を果たすかどうかは新社長のそういった素質に関わってくるだろう。
僕はそういった目で新生「福助」をこれからも期待して見ていきたいと思う。FIN.