食べる事にも知性は必要で、
これだけ食べてても私は、
それほど深くはなれない訳で。(笑)
五感で食べるだけでは足りず!
この度の感動はなんと!!
こんな人のおかげがありました!
80年代、日本のグルメブームの先駆け。
日本の料理評論家の第一人者、山本益博さん登場です!
料理人の作業、技を「仕事」と表現した事でも有名な氏。
オペラや落語の評論家でもあり、初対面でしたが、
話の幅と奥の深さの吸い込まれるような力と、
そして楽しさに圧倒されました。
で、お待たせの、
「すきやばし次郎」 おまかせコースは!
こんな普段はない特別なお品書きが用意されてました。
にぎり20貫にデザート?のたまご。
時間にして1時間弱。
思い出すと幸せになれる、ホントに格別のひとときでした。
ここからはマスヒロさんの解説も含め書いていきます。
この全20貫のコース。
この流れは音楽に例えると3部構成。
第3楽章の音楽を聴くようなくくりの、夏バージョンです。
スタートは最も繊細な味わいの白身、「かれい」。
意外と厚めの食感に、意外にきつめの酢めしがジャスト!
今までの期待感を軽ーく超える、
ファーストインプレッションです。
次に、「すみいか」。
20年前の衝撃の味は何も変わらず、今回も。
サクサクッと噛み切れる、あざやかな噛みごたえ。
そして、「しまあじ」 この弾力。
今まで泳いでいたかのような元気な感じ。
ネタの温度は今までの2つよりは冷たく、
酢めしの温かさとのコントラストが、しっかりと表れます。
で、ここからの3連発!
いよいよマグロ。
まずは「あかみ」。
にぎる前の切り身で「えっ?」
食べてもっと「えっ?」
軽くヅケにしたあかみに、煮切りをつけて。
口に入れた瞬間に広がる香りと、
かなり強めの酢めしとの調和は、
もう涙モノです!(笑)
「中とろ」 ひと言でスマート。
繊細な脂の香りが静かにスーッと。
それでいて芯はかなりの強さを持っています。
いよいよの「おおとろ」。
これは私も今まで食した事のない大物。(笑)
私の分際で、こちらで「ウニ」と「おおとろ」、「中とろ」は、
今まで封印してきた、本物の大人になった時に、
食べようととっておいた品々。
「いかに?!」
こちらもビックリ!!
「上品。」かなり強い脂ではあるが、
全く残らず、サラリと時と共にフェードアウトしてゆく、
不思議なテイスト。
温度も今までのネタより少ーし温かく、
とっても贅沢な仄かな香りがあとを引きます。
そしてこちら第一楽章のend、「こはだ」です。
なんとももったいないコトだけれど、
このマグロ3連弾の流れをしっかりと切り、
次へと続けるための江戸前のスペシャル。
しっかりと〆られた低い温度の「仕事」の一品。
次の大物。夏ならではの王様へつづくための、
見事な火消しとなりました。
で、やっぱりまだまだ長くなりすぎるので、本日はここまで。
第2楽章は明日にします。
お楽しみに?!(笑)