精神は貧困でかまいません(笑) | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

精神は貧困でかまいません(笑)

 EU労働法政策雑記帳様で知ったのですが、浜井先生と湯浅さん達のシンポのときに、後藤さんが、やけに落ち込んでいたのは、これですか。詳しくは聞かなかったのですが、これは・・・不毛感でいっぱいになりますね。編集してこれだったら、現場はもっと“糾弾”モードだったのではないかしら。
 「りんごが18万円」(笑)ってところから意味がわからないんですが。ジンバブエってこと?食糧が足りないからインフレになってるわけじゃないけど。なぜりんご? 校正さんレベルで「なぜここでりんごですか?意味がよくわかりません。せめて米とか小麦とかにしませんか?」とか言われるレベルなんじゃないかと思うんだけど。それとも何か「りんご」に思い入れが?それとも「ふたつの月がある世界」みたいなお話? あっそうか、宮崎マンゴーに張り合えと?? 
 そしてこの杉田さんの発言ですが、

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 当事者こそが権利意識の増長や要求感覚にうんざりしている面もある。
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 うちの妹は添乗の仕事してますけど、阪急トラベルサポートの添乗員さんが訴えたことが効いていて、残業代が出るようになったし、声をあげてくれた人のことにとても感謝してましたよ。そして、何か当事者の方たちが不利なことになっていないか心配していましたよ。彼女は仕事のことは大好きですね。天職だといってるくらい。仕事を嫌いになりたくないから感謝してるし心配しているんでしょうね。
 以下のリンク先コメント欄でも読んでみれば?
 「権利意識の増長」や「要求感覚」にうんざりしている人がいるのであれば、それは「よくなったこと」について可視化してる言論が足りないんじゃないの? 運動にかかわっていると、“ずっと負けて”、“敵を大きくしている”ほうが訴えやすいので、手に入れたものを言わない人も多いんじゃないかと思いますが、勝ったものは勝ったと言ったほうがよいだけの話なんではないですか?あっそうか、敵は「資本主義」にしてたら、ずっと負けてられるってことかしら。
http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/349a3f78970968a70f4053b0df99eeb5

 後藤さんは、この杉田さんて人にも、以前も速水さんて人とのつまんない対談でも「一方で、宮台さんは、メディアで何を言っても政策に結びつかなければ意味がないことに気づいて、戦略的に論を変えたんだとも思う」、「2ちゃんねらーは喜ぶかもしれないけど、(後藤さんの議論は)世間に届くかな?という疑問があります」と言われ、「後藤さんは戦略がない」(大意)ということのようだけど、「戦略」ということは「どっちにせよ勝つことを目指せ!後藤よ」って諭されているわけなんだよね? なんか竹槍軍団に「戦略がない」って言われてるかんじがするんですけど、この人らの「勝ち」というのは、本がたくさん売れて紅白歌合戦に出るみたいなイメージなのかね。別に紅白歌合戦に出てもいいと思うんだけど、目的が「政策論議に影響を与えてく」という“勝ち”の話なら、後藤さんのほうが、もしくは後藤さんが推してたアジェンダのほうが勝ってるんじゃないの。自民党議員も今や、「貧困測定やらないと!」って言ってるわけで。「戦略がない」というのは内容を批判できないときの思考停止ワードなのかしらね。

 こういった人たちの「オルタナティブ」議論見てるよりは、「東京カワイイTV」のほうが若者のオルタナティブな気がします。
 あっそうか、でもそれも「資本主義」に無批判な「近代の奴隷」で「精神の貧困」を患った人間ってことでだめなのか。
 しょうがないなあ。「反近代」の思想って言えば、「民芸運動」みたいなこと言ってるのかな。新潟のF/styleさん(ふたりの若者がはじめた伝統製品のリ・デザイン)とか、人気あるけど。私も持ってますよ。そういう人たち紹介してあげたらいいんじゃないの? ちなみに、「民芸運動」を支えたのは大資本家ですけどね。
 あっそうだ、そうだ。
 立教大学の社会学部の三浦恵太さん(お伺いしたら、お名前をむしろ出して欲しいということでしたので)から、先日メッセージをいただいたので、抜粋。
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 私は今、『学生とITの力で世界を変える』というスローガンの元、学生団体adoir(アドワール)に所属し、「Social CM Award 2009」というCMコンテストを運営しています。学生が自ら感じる社会問題のCMを制作し、そのCMを通して社会に対する問題提起を目的として目指した大会になっています。
http://socialcmaward.com/
 学生団体としては日本で初めてYouTubeのトップ画面やブログでも紹介していただきました。
 6月1日~6月14日までの投稿期間で全国から174本ものCM投稿がありました。
 これだけ多くの学生が、様々な社会問題のCMを作ってくれたのだから、日本中の人に見てもらいたいと考えています。冒頭でもお願い致しましたとおり安原宏美様のBLOGで、私達の活動内容を取り上げていただければ嬉しいです!ブログでは、安原宏美様が良いと思う作品を何個か取り上げて下さると、とても嬉しいです!
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 とのこと。了解しました。
 「環境問題多すぎだろっ!」「つつつつまんねー」「道徳の教科書かよっ!」とか突っ込みながら見てますが(ごめん笑)、これ好きかな。「路上の壁」はなるほど、うまい!賛同を得やすい作品でしょうね。「ウォシュレット」は昔テレビ番組で「あなたはどれくらいトイレットペーパーを使いますか」ということで町に出て、いろんな人にまきまきしてもらっていたのを思い出しました。人によってすごい違っててそれがおもしろかったんですよ。「たばこと年金」は最後の情けない拍手がよかったです。
 こういうオルタナティブ運動もがんばって欲しいですね。