河合幹雄先生の動画 | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

河合幹雄先生の動画

動画サイトを見てたらたまたま河合幹雄先生の動画を見つけた。再生数が450回くらいしかなかったのですが秋葉原の事件のコメントで一番おもしろかった。ついこの間のサイゾーでは「最近、“急増している”とはさすがに言わないけど、“相次いでいる”というコメントをメディアは発見したらしい(笑)」(大意)という上から目線コメントを掲載してて笑ったのですが、こういうふうに喋られる先生、テレビもひとりくらい出したほうがいいと思う。京都弁?もいいかんじですね。ちょっとコメントをメモ。

「警察の統計でも通り魔事件は注意深くカウントしてるんですけど、せいぜい年4~10件となってますが、これは殺人未遂も入っています。通り魔事件はふつうは覚せい剤によるフラッシュバックで相手が襲ってくると勘違いしたりというのが典型的な事例でありまして、だから叫び声を先にあげたり、かなりデタラメに切りつけたりで、この場合は未遂に終わってくれることが半分がたと期待していいわけで。むしろオーバーコートが切れただけという事件もありましたけど。その程度がいちばんスタンダートな通り魔事件」
「毎年の統計ではとれなくて、何年かに一度の事件」
「必ず誰かを恨んでなければ無差別なので、それだけで無差別になりますので、無差別だからってとんでもなくおかしい人だと言うのも言い過ぎなんですね。・・・・・ふつうは無差別といっても選んでますから。無差別というよりまったくの市民、“無差別”というより“落ち度が被害者にあるかないか”の方が重要」
「このくらいレアケースになると、ふつうにそういう原因(世間でいわれているような孤独感や挫折感)があったら、もっと事件がおこっているはずです。すべて犯罪の問題はそうなのですが、・・・マイナス条件がいっぱい重なっていると、起こりやすいという比較だけがなんとかできる・・ということ。精神障害の場合であっても、そういう条件が重なってもやらない人が圧倒的に多いわけだし、どんな貧乏のどん底になっても、戦後の大混乱で飢え死にしそうになっているときでも、人を殺してものなんか盗らない。そのときでも強盗殺人350件というくらいのもの。人間って殺さない。・・・・人を殺すことに、全然びびらない人間というのは何人か生きてはいると思いますけど」
「止める人がいたら救われるし、“孤独”やったら、それこそ誰か飲みに連れていってくれたら終わりなんですよ、まわりの条件に注目したほうがいいかもしれませんね」