秋葉原の事件のコメントメモ(ミニ) | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

秋葉原の事件のコメントメモ(ミニ)

 秋葉原事件のコメントを拾っていまして、一貫して冷静なコメント(なんだか、えらいがんばってる産経でも)をされている方がいらっしゃったので、気になりました。この状況の中、言えそうで言えないことだと思うんだよね。秋葉原電器振興会の小野一志さんです。


毎日新聞 2008.6.13

「歩行者天国が街の値打ちを上げてきた。『安全』の基準がよく分からないし、各地の繁華街が集客競争をする中で、街を衰退させることにもなりかねない」と指摘、早期の再開を訴える。


産経新聞 2008.6.10
「特異な犯罪で歩行者天国がなければ事件が防げたとは思えない」。


日刊スポーツ 2008.6.11

「歩道の混雑を考えると廃止はかえって危険」。

東京新聞 2008.6.11
「休日の混雑を考えると、むしろ車道も歩行者が利用できる方が安全だと思う」と指摘。「今回のような防ぎようのない事件で、歩行者天国の是非を問うのは違うのではないか」。


 オノデンの社長さんなんですね。

 ↓で、気になったのでウィキペディアで検索。

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立教大学経済学部卒業。


秋葉原の家電販売会社、株式会社オノデンの代表取締役社長


オノデン 秋葉原でも最古参の電気店。他の秋葉原に地盤を持つ電気店と違い、郊外への出店戦略を行ってこなかった事もあってか、家電量販店と個人の電気店の中間と言ったたたずまいである。また、石丸電気やサトームセンなどが経営の悪化から大手家電量販の傘下に入ったが、オノデンは現在でも独立を保っている。2000年代以降、秋葉原のライバル店が萌えブームに便乗する中、オノデンはアニメソフトやフィギア・同人誌の販売は行っていない。また社員がほぼ100%を占めている。最近では"東芝あかりスタジオ"がオープンするなど照明器具が充実している。
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 これを読んで、さらに興味を覚えたのでインタビュー記事を拾ってみました。

http://www.tokyo-cci.or.jp/chiyoda/xpress/06onoden.html

 オノデンの企業理念の基本は今でも、創業当時と同じ「親切な電気屋さん」である。客とメーカーの橋渡しを、暖いハートを持って続けていきたいと念じている。

 世界に先駆けて電気業界を牽引してきた日本人としての自負もある。

 「中国に行くと巨大な電気街があって、品揃えも豊富です。しかし、それは現代のものが横並びに揃っているだけです。縦の時間軸で考えれば、日本に勝るところはありません。たとえば私の会社には、中学を卒業して定年まで勤めた人がいます。そういう人は、同じ売り場で製品の変遷を何十年も見ているわけで、時間軸で製品知識を蓄えているのです。
 もちろん、こうした実力を持つ店員は、人件費から考えれば高くつくので、安売り競争には不利かもしれません。しかし、お客様への説明責任を果たし、つねに必要とされている製品を揃えておくのが、時間軸を尊重する商売の基本です。たとえば、3年前に製造が終わっているビデオカメラの電池があるかどうか、数年前に売ったエアコンの交換フィルターがあるかどうかということになれば、そういう競争には負けません。自分のところで売ったものに責任を取るということは、そういうことだと思っています」


 ヨドバシ出店に関するインタビュー。PCWatchのコメント。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0920/miura021.htm
ヨドバシカメラマルチメディアAkibaの開店直後、「ヨドバシ対既存家電店」という視点の報道があふれた。秋葉原電気街振興会にもマスコミからの問い合わせが相次ぎ、取材も急増した。実際に振興会の事務所にやって来て、「一言、コメントが欲しい」というマスコミもあった。だが、マスコミ側の熱い報道ぶりを小野会長は冷静にこう分析する。

 「競争は今、始まったことではない。昔から繰り返してきたことでもある。むしろ、マスコミが競争が大変だと報道してくれれば、それだけ秋葉原の街への注目が集まり、街を訪れる人も増える。これは、既存の販売店にとっても朗報だろう。後はヨドバシカメラだけではなく、既存の店にも足を向けてもらえるような動線を作り、それぞれの店舗が魅力ある店作り、売り場作りをしていくこと。それしかない」


 小野会長の口調からは、ヨドバシカメラの秋葉原への出店に対する否定的なニュアンスは感じられなかった。それは、「人が増えなければ、商売はできない。秋葉原の街を訪れるのはいいことだと考えている」からなのだろう。

 こんどここで買おうっと。