あまりに典型的ですばらしい!優秀賞 | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

あまりに典型的ですばらしい!優秀賞

 われらが(笑)、前田先生と竹花氏が選考委員の警察庁、読売新聞後援の懸賞論文が決まったようです。
http://info.yomiuri.co.jp/release/200701173252-1.htm


 いやー論文、めちゃめちゃ笑わしてもらいましたよー。私ペンネームで応募してたらぜったいもらえてたな。これほんとに自信ありますよ。そして、授賞式でいりませーんと、『犯罪不安社会』を読み上げるとかおもしろかったかも知れません。NHKで裸コスチュームになるよりは世のため人のためには、いいかもぉー。


 ・・・えっとさて、ふざけてる場合ではありません。募集要項はこんなかんじでした。
 どういう論文かというと、まず読売の社告で募集出ました。


 「『社会の安全と日本人の倫理』をいかに考えるか」論文募集(社告)
 倫理観や道徳観の乱れが、治安を脅かしています。モラル崩壊の原因はどこにあるのか、歯止めをかけるために何をすべきか。「安全と倫理」をテーマに提言を募ります。
 【規定】未発表作でA4判400字原稿用紙20~30枚。目次と3枚程度の要約をつけ、題、住所、氏名、年齢、性別、職業を明記。著作権は主催者に帰属。論文は返却しない。締め切りは9月15日。
◇選考委員(五十音順、敬称略)◇
 小野正博(警察大学校警察政策研究センター所長)、熊谷一雄(日立製作所特命顧問)、五阿弥宏安(読売新聞東京本社社会部長)、櫻井敬子(学習院大教授)、竹花豊(警察庁生活安全局長)、成田頼明(横浜国大名誉教授)、前田雅英(首都大学東京教授)、山田英雄(公共政策調査会理事長)


 《最優秀賞》  赤字が僭越ながら私のコメントです。全文はうえの読売のサイトからリンクされてます。警察官の方の論文です
 ■「『感動する心』が明るい社会を造る」

 ◆はじめに
 新聞に凶悪犯罪の記事が載るたび、「日本はなぜ、こんな風になったのだろう」と考えさせられる。刑事という仕事柄、日本人の倫理観を見直し、何がいけないのか、どこが昔と変わったのかを考える必要があると思う。

 凶悪犯罪報道、(治安悪化)が前提ですね!
 ◆他人への無関心
 昔、近所にいたガンコ親父(おやじ)たちは、どこに行ったのだろう。若者に注意すれば、オヤジ狩りにでも遭いかねない現在、国民一人一人が他人に無関心すぎると思う。「井戸端会議」という言葉も核家族家が進んだマンション暮らしの中では死語になりつつあるのではかろうか。
 フリーターやニートの問題にしても、大人になるまで人から叱られたことがない余り、社会人として上司や取引相手とかかわることを極端に恐れる若者が急増したことによるものではないかと考えてしまう。おせっかいなガンコ親父に最近憧れる。

昔のオヤジにあこがれるそうです。

「昔は良かった・ノスタルジック」症候群です。
 ◆家庭教育の低下
 幼いころ、田舎の旧家で育った。夕食は家族全員がそろい、家長である祖父の話を聞かされた。その中で、箸(はし)の使い方などの食事マナーのほか、歩きながら物を食べてはいけないなどと「恥を知る教育」を受けた。
 だが、かくいう私も、現在は妻と長男とのマンション暮らし。仕事柄、家族そろって夕食を取ることもほとんどなく、子どもと話す余裕もないのが現状だ。同じマンションにお年寄りが同居する世帯はなく、どの家庭もよく似た状況だろう。
 だが、今も昔も子どもにルールやマナーを教える一番の責任は家庭にある。私自身も、幼かったころを思い出し、できる限り家族との会話を大切にしたいと反省している。

 「突撃!隣の晩御飯」症候群です。ニュース23もそうでしたね(以前エントリーに書きましたが 笑)。
 ◆急速な利便性の追求
 国民総携帯電話の時代になり、自室でキーボードを操るだけで世界の情報が簡単に手に入るようになった。日本人のモラル崩壊を考える時、パソコンやゲーム機など、子どもを取り巻く環境の変化も見逃せない。現実とゲームの世界の区別がつかず、命を粗末にする子どもが増えている。
 急激に利便性を追求した結果、子どもの心まで変えてしまったのではないだろうか。

 「ゲーム脳」症候群です。
 ◆尊敬する人物
 鍵山さんは、大企業のトップでありながら、約45年間も公衆トイレなどの掃除を続ける掃除の達人で、その掃除哲学に学ぶ会「日本を美しくする会」の相談役だった。講演に感動し、深夜にこっそり職場のトイレ掃除をして、その奥深さに気付いた。
 尊敬する2人の共通点は、汚いこと、卑しいことを嫌う点だ。私も、鍵山さんの著書を読み、トイレ掃除に参加するようになった。尊敬できる人に近づくための努力も、規範意識の欠如した子どもたちに必要ではないか。

 「環境犯罪学」症候群です。
 ◆あいさつの重要性
 そんな子どもたちに、どうやって他人とふれ合うかを教える時、ありきたりだが、「あいさつ」から始めるべきだと思っている。
 桜井さんの著書「雀鬼流。」(三五館)を読み、「雀鬼会では、麻雀そのものを教えることは少ない。挨拶(あいさつ)をする、時間を守る、といった日常の生活態度を仕込むほうが多い。日常生活のだらしなさやいいかげんさが、麻雀に出てくるからです」との記述に驚いた。「麻雀20年間不敗」の達人が、道を極める上で、あいさつを重視しており、考えさせられた。
 私の通勤途中にある交番では、毎朝、立番をする青年警察官が、通勤者一人一人にしっかりと敬礼をして、「おはようございます」とあいさつしている。皆、恐縮しながらも、きちんと返答している。心を込めたあいさつから始めれば、その地域の質が上がり、規範意識も向上するに違いない。

 昔の遊び「麻雀」はまあいいみたいで。ギャンブルだと思うんですが?・・・えっとあいさつせよ、と。・・・おはよーございまーす!ありがとーございまーす!

 ◆子どもに注意の声を
 昔のガンコ親父とは言わないまでも、近所の子どもに、私たちは「あぶないよ」などと声を掛けられるだろうか。「不審者と思われないか」という不安があっても、信念と正義感があれば、吹き飛ぶはずだ。通勤者に敬礼する警察官のような信念があれば、子どもも保護者もきっと感謝するだろう。
 では、ポイ捨てをする若者に注意ができるか。見て見ぬふりになりがちかもしれないが、私は、せめてその若者が捨てるゴミをそっと拾いたい。それもサラリと嫌味なくだ。その態度が真摯(しんし)であればあるほど、若者の心を打つだろう。
 子供を見守れと!・・・警察官のかっこうしてる人といっしょにされても困るわな。まちがいなく「声かけ」で不審者で通報されると思うけどね。
 ◆人に迷惑をかけない
 あいさつやゴミ拾いをする勇気が持てれば、自然と「恥を知る」という日本の文化に気付き、他人に迷惑をかけないようになる。法律の順守やモラルの向上にもつながり、日本人の倫理観の改善にも役立つはずだ。
 そうすることで、感動する心を持つ人間になれると思う。そんな人間が増えれば、明るい社会ができ、安全を取り戻せるだろう。

 あいさつやゴミ拾いに勇気がいるそうです。まあ、勇気いるわねー。私の目の前に防犯ブザーをランドセルにつけてる子供いたら、最近目をあわせないような自分が・・。 恥を知ったら安全が取り戻せるそうです。
 ◆明るい社会を造る
 彼が署からいなくなり、掃除に学ぶ会の会員の一人が「先日、鍵山さんが、九州で行った講演で、刑事さんからの手紙を読み上げました。百数十名の聴講者が感動していました」と知らせてくれた。大変驚いた。一人の青年が立ち直る話が、他県で「感動する心」を広げたというのだ。明るい社会を造ることにつながったのではないかと思えた。

 掃除で感動しましょう!と。おじさんたちね、まあ町をやる前に奥さんの掃除とか洗濯とか手伝ってあげなさいよ・・。