浜井浩一先生のコメント | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

浜井浩一先生のコメント

 芹沢一也さんのブログで、浜井浩一先生の「バラバラ殺人」の「正しい解釈」のコメントが掲載されております。
http://ameblo.jp/kazuyaserizawa/entry-10023537271.html

 記者やディレクターの皆様、正しい「犯罪学」「統計」的見地からのコメントが欲しい場合はぜひとも浜井先生へ(すいません、先生、お忙しいのに勝手に宣伝しております)。実際、浜井先生のお話って、へええーなことが多くて、とてもおもしろいです。
 東京新聞の「筆洗」の「犯罪不安社会」の取り上げ方は、「マスコミ」がよくやる「警察統計の捏造だー」とよく誤解される解釈ではなくて「モラル・パニック」というマスコミ自身の言説の責任に言及しているところがえらいなあと思いました。もう謝ってしまったほうがラクだと思うんですけどね。

Q 「バラバラ殺人」は異常な犯罪なのでしょうか?

A 答えは、バラバラ殺人の多くが単独犯で、衝動的に殺してしまったものの、パニックに陥り、事件をなかったことにしたいという思いに駆られます。そして、とにかくその場から逃げ出したい、目の前から死体を消してしまいたいといった思いを強く持ちます。しかし、死後硬直した死体は大きく重くかさばります。一人で運ぶのは大の大人でも難しく、処理に困った犯人が、死体をバラバラにするのです。バラバラ殺人の多くは、パニックに陥った普通の人間の行為の一つです。いずれにしても、統計上、バラバラ殺人は増えていませんし、家族間殺人は、殺人の中で最も多いパターンです。最近は、失業による夫婦間不和や高齢者による介護疲れ殺人などがやや増加傾向にあります。日本の家族がおかしくなっていると考える前に、貧困対策を急ぐべきでしょう。(浜井浩一)