治安(・∀・)人(・∀・)ナカーマ | 女子リベ  安原宏美--編集者のブログ

治安(・∀・)人(・∀・)ナカーマ

日本のトンデモ治安対策をすすめる「安全・安心ユニット」といえば、「安全ちゃん」がトンデモ統計話を思い切りの良さで話す前田雅英ちゃん。「安心ちゃん」がルサンチマンに駆動され、ひらきなおってる小宮信夫ちゃんです。ふたりで「治安(・∀・)人(・∀・)ナカーマ!」と勝手に名づけちゃいました。 

 「東京都安全・安心まちづくり条例」でのおふたりらの居酒屋談義の報告書 (PDF)。この治安悪化カルト大活躍です。アエラの記事にあるみたいに「世界一安全」って知ってるんだったら?なんでこんな報告書になるんかなー。物忘れが激しすぎない?   


 さて、その小宮信夫氏のインタビューがかの「AERAの現代の症状」、あいえ「現代の肖像」に出ているんで早速拝見させていただきました。それもライターは稀代のジャーナリスト藤井誠二氏です。一見すると提灯ですが、よく読むとちゃんとつっこみどころ満載です。

 これは楽しみです。ちなみに小宮さんはいろんなところから批判はされてますが、いつもひらきなおってます。

  今回もです。ですが、藤井氏、さすが暴きまくってます。(「あえて」でしょうか?)

「犯罪原因論について世の中の人は正しいと感じられるかもしれないけど、自分がかかわることができない。予防にも事後にもかかわれない。それに自治体は犯罪機会論に立たないと、やることがあるのに責任逃れになってしまう。つまり機会論だと役所ができることがたくさんある。省庁が縦割りの責任のおしつけ合いではなく、協力できるようになる」

 必要なければ、かかわらなくていいと思いますし、役所ももっと違う大事な仕事で協力してください。


犯罪機会論には一部の研究者などから批判が浴びせられていることを小宮は承知している。

一部じゃないみたいですけど・・。まあいいや。


監視社会化に手を貸している、という批判にも「監視と関心は紙一重で、受け取る主観の問題」と小宮はとりあおうとしない。

 えっ以上??ここは取材なんで、ここはとりあうまでいってほしかったかと。となりのブログでいろいろ書いてるのにぃー・・・・。


 “英米の研究では地域防犯活動は、犯罪防止に大きな効果がないというものもあることを看過ごしている”

 これは「ヤバイ経済学」でアメリカの犯罪減少のカラクリはほんとにやばいくらいぜーんぶ明かされているのでお読みください。犯罪分野の裏常識みたいな話ですので、小宮さんも知っててやってると思います。犯罪減少は環境犯罪学のおかげでもなく景気がよくなったおかげでもなく、警察官が増員されたことでもありませんです。


 10代の小宮は、社会に対する考え方から勉強方法、友人関係のあり方にいたるまで、まず自分独自のものが先にあり、絶対の自信を持っていたと同級生は口を揃える。周囲は自分に合わせるものだという自己中心主義とも取られない感性。

 というかただのDQNってことですね。


 日本は世界で一番安全な国だと認められていることを外国人から指摘されて再認識する。なぜだろう。(中略)きっと地域や家庭が学校という共同体が生きているからではないか。そう仮説を立てた。

また共同体論ですか。安原もうおなかいっぱい。っていうか仮説でいくな仮説で、何億も。うちらの税金だって。

 上でリンクした「東京都安全・安心まちづくり条例」の重要課題のひとつがが「地域社会の一体感」です。あといろいろいってますけどね。居酒屋談義ですよ。純潔カルト親父とはる「信仰」具合です。言葉遣いにもその妄想っぷりが・・・。
◎来日不良外国人の暗躍
◎地域社会の一体感、連帯意識の希薄化
◎長引く不況
◎遵法意識、遵法精神の低下
◎少年犯罪の増加
◎ライフスタイルの欧米化に伴う自己中心主義の風潮
 あなたたちがどう見ても自己中心主義でしょうが!これくらいの話だったら、有識者じゃなくても、新橋あたりで「あっ異論、反論オブジェクションですが?」みたくインタビューすれば誰でもいうんじゃないの?

 記事に戻ります。


ケンブリッジの犯罪学研究科を修了した日本人第一号としての小宮は自身満々で帰国。多数の大学に履歴書を送ったがなしのつぶて。専門学校に勤めたがそこも倒産。次は新聞公募で応募した生保のシンクタンクで働く。この頃、小宮はある「実験」をおこなっている。児童8人が犠牲になった池田小学校に「入って」みたのだ。

いろいろ大変だったんですねー。いやまあ、入れるでしょうに、学校は入ろうと思えばどこからでも。まあしかし、こういった不審者もどきまでなった小宮さんのおかげで、すごい監視装置が装備されてるわけなんですけどね、池田小は。っていうか自作自演かよ!


さて締めは

「成果の最たるものは感動ですよ。かかわった人たちが全員感動できる。最もうれいしいのが、子供たちとマップづくりで街を歩いてみて、子どもたちが、よかった、ありがとうと言ってくれたとき」

 

 あまりに陳腐な言葉に卒倒しそうになったんですが。あのう社会学者ですか、ほんとうに?というわけで社会人デビューのおじさんの幸福物語でした。

最高ですかー!!感動ですかー!治安対策は僕と君の幸せなんですぅー!

そんな高らかな声が聞こえてきそうです。しかし、DQNが人生の表舞台に出てしまったのが、かなり遅め。さらに権力好きときたもんだ。読んでで思うのは、ほんとうにふつうーの人だなあってことですね。まあ変わってなくてもいいんですけど、精神鑑定医とかもそうですけど、そういう卑小なふつーな人が権力と結託して排除に荷担するっつうことですわね。「ニュルンベルグインタビュー」読んでください。アーレントがびっくりしたのがわかります。いちばんタチの悪いキャラですね。

藤井さんもこのあまりの普通な方をそれなりによくまとめたなあと思いました。お疲れさまでございました。