気力を振り絞って(大げさw)、シリーズ最終回。
独断と偏見に満ち溢れていますので、ご容赦ください。ー

中心市街地活性化を推進するための一番おいしい「アメ」だった、戦略補助金。
この費用対効果については賛否両論。
直接、既存のお店の売上を上げる効果は薄く、補助金を活用した施設の売上も振るわない。
でも戦略補助金で整備された建物の周辺に、投資が発生しているケースは散見される

これって、十分な効果だと思うのですけどねぇ。投資の呼び水になってますもん。 
もちろん、投資の呼び水になってるからといって、赤字の垂れ流しや過剰な投資はダメですよ。
つまり、廃止の判断の前に、戦略補助金の本来の目的が何なのかをもう一回きちんと定義する必要があったのではないかと思います。

そして、最も重要なこととして、これまで戦略補助金が担ってきた
●中心市街地活性化の推進のための、民間向けインセンティブ(アメ)の代替をどうするか
つまり、民間の投資を呼び込むために、どんな制度をつくるのか。

これを、責任持ってやんなきゃ、中心市街地活性化は掛け声だけになっちゃう。

補助金以外の制度として、一部前エントリにも触れましたが
●税優遇
●課税強化
●規制緩和
●規制強化  
なんかが考えられますね。ひとつずつ考えてみます。

●税優遇・・・中心市街地の投資に対して、税金を優遇するパターン。これはちょっと一般にはわかりにくいし、補助金に比べインパクト弱い。(前エントリ参照)
●課税強化・・・空地や空き店舗を放置することに対して課税する。まちづくり会社の費用を特別税金を徴集して賄う制度(BID)の採用するとか。
●規制緩和・・・都市部では容積率とか有効かもしれないけど、地方都市では緩和して欲しい規制が思いつかない
●規制強化・・・郊外開発の規制強化。商業総量のコントロール。

こんな風に並べると、優遇策ではなくて、ペナルティや規制に頼ることになっちゃうんですよねー。規制緩和の大きなトレンドから外れちゃう。しかし、いずれにしても、戦略補助金を廃止するのであれば、中心市街地への民間投資、特に商業部門の投資を何によって誘致するのか、きちんと考えないといけないと思います。

長々と書きましたが、廃止して終わりにしやんといてやー。そんなん、いくらなんでも無責任すぎるからねー
、と言いたいわけです。


さて、またまた余談・・・というか、余計なこと書いちゃいますけどね。
この戦略補助金廃止の評価結果を受けたコメント
「流通経済化政策、国の社会の進展の中で、郊外型・大型ショッピングモール等のニーズが高まり、伝統的・中心的な市街地が取り残されていくといった事態は何とかしなければならない。現行事業はうまく現実とは適合しなかったという大きな反省がある。全国の商店街を回ってみても、商店街がいらないという人は1人もおらず、商店街は大切にすべきものと言える。しかしながら、政府の施策は税金で行っているものであることから、無駄のないようにしっかり対応していかなければならない。」(抜粋)
何かおかしくない??太字部分の前半は、根拠もなしにいきなり「商店街にあるお店を保護しなきゃ」ってことよね?しかもしかも、後半の太字部分は理屈になってないよね???政策評価の答弁とは思えない。。。
こういう意識で戦略補助金や中心市街地活性化を捉えてるんだったら、意味がない言われても反論できないよねーーー