北村明子氏によるダンスパフォーマンス《HITO》 | 建築家 廣部剛司 /日々の断章

北村明子氏によるダンスパフォーマンス《HITO》

普段、twitterではあまり「連続ツイート」はしない。

けれど、昨日のパフォーマンスに接して
つい書いてみたくなったのだった。

見に行ったのは

[北村明子氏によるダンスパフォーマンス《HITO》]

レニ・バッソを率いていた北村さんの舞台は
実はずいぶん前からいくつも拝見しています。

最近は個人的にも交流があるのですが
地方や海外公演などが多く、なかなか気軽に伺える機会が少なかったのです。

これは貴重な機会、と駆けつけました。
(まさに「いざ、鎌倉!」)

「連続ツイート」は帰りの電車の車中でiphoneから書き込んだものです。


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神奈川県立近代美術館のピロティを使ったパフォーマンス。
3つの空間を移動しながらの構成でした。
北村明子さんが、あの名建築をどう使うのか…と興味を持っていましたが、
まずは空間のトリミングが一つの回答。
観客は動きに合わせて一緒に移動して行く。
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アップにしては…と思っていると、何時の間にか始まっている。
はいスタート、とならないところが実にクール。
いくつかの彫刻のあるピロティで
距離感を保ちながらのミロト氏と北村さんの対話。
観客と彫刻が空間を規定しているから決して広い場ではないけれど、
驚くべき精度で身体が収まる

$建築家 廣部剛司 /日々の断章

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池の近く。大谷石の壁の前に移動。
壁にはミロト氏が来日してからの映像。
池の揺らぎと虚像が混じる。
ミロト氏の言葉を通訳しない、北村さんのモノローグ。
〈近くにあるけれど遠い〉存在を感じさせる。
でも身体言語では繋がっている。
その様子を見て、人の距離感がどう生まれるのかを考えていた

$建築家 廣部剛司 /日々の断章

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そして、中庭に移動。
中央にはイサムノグチのつくった〈人〉。
それを挟んでのパフォーマンス。音がリアルタイムについていく。
ここも同時進行する一つのセッション。
青い澄んだ空の下、それぞれの身体に向き合うような動きが続き、
ミロト氏の歌をきっかけにふと終わる。

$建築家 廣部剛司 /日々の断章

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構成も大きいのだろう、とても短く感じた。
踊る、という行為が日常から離れていく瞬間に惹かれる。
その境界線こそ〈美しい動機〉に感じるから…
3つの構成はそれを増幅していたように思う。
そして、人と人も様々なパラメータの境界線を挟んで関わっていく。
ひょっとしたらそこに繋がるのだろうか…
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(公演中は撮影不可なので、写真は終了後のスナップです)

言葉に変換しながら反復する、これもまた余韻の楽しみかただった。





上の動画はLeni-Bassoの代表作のひとつ「Finks」です。