バンコクでの個展 | 台湾で着物を楽しむ♫ hirokoの海外ブログ 〜4度目の結婚生活と着物のこと〜

台湾で着物を楽しむ♫ hirokoの海外ブログ 〜4度目の結婚生活と着物のこと〜

4度結婚したオンナの、「幸せ」の追求と日々。
5年間のタイ、バンコク生活から2018年末に台湾、台北に移住し、海外生活続行中です。
日常着として「着物」を愛用、旅行含め「着物」に関するあれこれを綴っています。
ライター・ラジオD J は、しばらくおやすみです。

日本では、よほどのBig nameでない限り、アーティスト本人(個展)か仲間同士(グループ展)が、場所や期間により金額は変わるが、会場費を負担して展示をする形が一般的だ。
(たまには、貴方の作品を是非扱いたい、という話もあるが、ごくごく一部である)

作品にかかる経費はもちろんの事、会場費、運搬、プレスリリースからDM、ポスター、チラシ、図録やカタログなど、またレセプションのケイタリングや飲み物代など、言い出したらきりがない(⌒-⌒; )

もちろん、ギャラリーによっては協力的なところもあるが、作品が売れた場合のコミッションは発生する。

アーティストが育ちにくいわけだ…。
彼らは、最も苦手とする分野であり、あちらからオファーがくるほど有名ではないのだから、まだ、売れていないか知られていない。

当然、アートで生計はたたないタイプが多い…。

なので、場所代をとらないカフェなどでの展示も多い。
カフェ側からしたら、新規開拓になるのと、お茶や食事代が入る。

さて、そこにはどんなお客様がくるだろう?!
アーティストの友人、カフェ側の常連…
そのアートに興味があり買うかも、という人とはズレる。

今でこそ、クラウドファンディングなどで、興味が有りさらに応援者や顧客候補から資金を募るなどのなかなかうまいやり方も出てきて、それを使う手もあちこちで紹介されてもいる。

が、大抵は、
アーティストは、金勘定と営業が苦手である。だからこそ、アーティスティックなのだが…。

とか言ってるから、
世に出れないまま、お金もないまま、認められないまま、
才能はあるのに、埋れたままのアーティストがごまんといるのだ。

現代アートの村上隆などは、そのアーティストが苦手とする分野、セルフプロデュース力に長けている。
両方プロだ。
経営も、アートも。

彼の本を読んだ私は、オットと話し合った。
今から2年程前の事だ。
私達は2人でひとつ。オットの苦手は私の得意。
私はオットの才能を信じきり、オットは私の意見に耳を傾ける。
ニコイチで、同じ夢に向かう事を確認し合った。
そして、私達は日本を飛び出したのだ。

作品が本物なら、その作家に才能があったなら、世界に飛び出した方がチャンスはある。

バンコクに居を移し、オーストラリアでの展示で多くを学ばせてもらい、各国各地のギャラリーで刺激を受けた。

そして、この地に移り住み、一年後にバンコクでのデビュー展示が決まった。
半年かけてオットは作品を作った。
デビュー展示が決まる直前から、今まで受けた刺激を形にするべく、作品を進化させてきた。
よりコンセプトをうち出したものに…。

アートは難しくない。
アートとは表現そのものである。
心にあるもの、訴えたい思い、理想、現実、絶望、希望。

音で?絵で?写真で?身体で?
人は表現するように出来ている。
同じように表現は出来なくとも、感じる心が、震える感情が、共鳴する。

ここバンコクでの個展に、私達の金銭的負担は、作品制作以外には今のところ(笑)ない。
ギャラリーやキュレーターが、スタッフと共にサポートしてくれる。

ある意味、日本よりずっと進んでいるのだ。
損得でない、芸術を愛し、育む土壌があった。

良いものは後押ししてくれる。

会場、運搬、設営、
DM、プレス、レセプション、看板、カタログに至るまで…
十分すぎる対応に、感謝すると共に、このチャンスを活かしたい思いは大きくなる。
全ておまかせではなく、オットと私の意向が随所に入れられ、より良い展示となるために、よってたかって熱くなる。


正直、本当の本当の本音をいうと、私は「信じていた」というよりは、「信じたい、信じよう」と強く思っていたのだ。
オットの才能を…。

それでも、万が一、身内の欲目だったとしてもそれはそれだ、と。

だが、ホンモノだった。

オットの作品はちゃんと、しっかり認められるレベルだった。
たぶん、
私が期待していた以上に。

今日も、個展をする場所ではないギャラリーからディレクターが作品を観にやってきた。

口数は少なかったが、しっかり興味と評価を表してくれた。

素直に嬉しかった。
ちょっとドヤ顏をしてしまったかも。
泣きそうな顔をしてしまったかも。
鼻の穴が膨らんでいたかも?!

私が作ったわけではないが、私が信じたものだ。
それが、認められている。


オットを誇りに思う。

ありがとう。

営業をしなければ
動かなければ、
タネをまかなければ、
チャンスも結果もこない。

だが、作品がなければプレゼンすら出来ない。


契約するならひとつの都市でひとつのギャラリーが望ましい?のか否か、で悩む。
そんな贅沢な悩みのレベルまでもがやってきた(≧∇≦)



彼は、私を世界に連れて行く。
私は、彼を世界に連れて行くのだ。

私が、健気に(笑)一生懸命信じきって、チャンスの形をしていないところでも、オットのアートについて、プレゼンし続けたきたのを見ていた人が、人に繋ぎ、繋がった人が、また別のチャンスの扉に繋げてくれてきた。

そうして今個展を控えている。
感謝だ。
オットに才能を与えた神様と、応援してくれる皆様に。


ホンモノと、それを信じ応援するパートナーは、世界に出よう!!
その方がずっと楽しい。

さあ、埋れてないで
そこから飛び出そう。

目指す誰かの勇気になりたい、
いつでもそう思ってきた。

そしてその思いは、誰かに助けられる。
感謝しかない。
全てに、全てにありがとう。

関わってくれた皆様と分かち合いたい。
是非、観にきて欲しい!
私が信じた才能を。
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