春でんな~
心がポカポカしてきますぅ~


てな感じの良い陽気


散歩しながら
公園のベンチで本読んだり
若葉の季節は気持ちいい


今月読んだ本は
    ドミノ         恩田陸
   ねこのばば      畠中恵
   永遠をさがしに   原田マハ
   ふる          西加奈子
の4冊。
図らずも女流作家ばかりになってしまった。
しかも、多作な方たちばかり


 恩田さんは「六番目の小夜子」
以来色々読んだが、
しばらく食傷気味で敬遠していたので
今回は久々の登場。
東京駅を舞台に、一見関係ない人たちが
どんどん繋がって一つのドラマを
紡いでいく、スピード感あふれる
コメディータッチのサスペンス。
よくできているがそれ以上でも以下でもなし。

 「ねこのばば」は「しゃばけ」シリーズ第3弾。
相変わらず愛すべきキャラクターが
所狭しと大活躍
中でも一番のお気に入りは
鳴家(やなりと呼ぶ)という子鬼たち

悪戯好きで小心者で愛くるしい

今回の話の中では「産土(うぶすな)」が
秀逸
 ミステリーとしても相当な面白さだった

原田マハには毎回のように泣かされる

今回は世界的指揮者の父と二人暮らしの
主人公和音が、型破りの継母と格闘しながら
挫折したチェロを再び手にするまでの
ヒューマンドラマ。
彼女の歯切れのよい文章は今回も健在

テンポ良いストーリーテラーぶりを発揮
している。

西加奈子は「ふくわらい」でどっぷりハマり、
今回が三作目。
不思議でちょっと捻くれた
ゆるめの文体が心地よい

「花しす」という主人公を通して、
子供のころからのわだかまりや
疑問や不満や、自分のいやらしさや
偽善や、そんな自分の「全て」を
ひっくるめて、
女としての「性」もふくめて、
自己を肯定するまでの葛藤を描く。
女性独特の世界が多々あって、
男性の吾輩にはよく理解できない
部分もありましたが、
ちょっと難解な部分も含めて、
結構好きです
この作家

今月のぴか一フレーズ

一口飲むと、叫びだしたくなるくらい
美味しかった。季節問わず美味しい、
このビールという飲み物は何だ、
天才か、と思う。
「天才か。」声に出す。
十代の頃、これなしに過ごしていた
自分が信じられなかった。-「ふる」西加奈子

(ビールファンには納得の一文