台風の日が休演日。
ある意味ラッキー

猛烈な風雨に晒されることなく
疲れ切った身体を家で休める。

そういえば、先月の書評をすっかり忘れて
いたのを思い出し、(スミマセン)
今更ながら今月分と
併せてちゃっかり掲載します


7月(文月)
スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介
怪笑小説
毒笑小説 東野圭吾
羊と鋼の森 宮下奈都

8月(葉月)
五分後の世界 村上龍
キングを探せ 法月綸太郎
写楽 閉じた国の幻 上・下 島田荘司

最近は、暗い所でも読めるし、
文字を自由に大きくしたりできるので
老眼鏡いらずの電子書籍を利用することも
多くなってきた。今回の8冊のうち
スクラップ~・羊と~・キングを~
の三冊は電子書籍で読んだ。

「スクラップ~」は芥川賞受賞作。
じいさんの介護をやりながら中途採用の
就職試験を受け続ける主人公。
言葉とは裏腹にじいさんの気力を奪うことに
腐心し、将来自分も年を取り
体の不自由を奪われることへの危惧から
ひたすら肉体を鍛え上げる。
本来の意味、不要になったり老朽化したり
したものを排除し、利益率の見込めるところに
その分を投資する。これを見事に
家庭の介護問題に置き換えていく手法は
着想としては面白いが、内容はたいしたことない。

東野圭吾の2作を読むと、
筒井康隆や星新一がいかにすごい作家か
思い知らされる。
ウィットやペーソス・ユーモアに富む短編を
作ることの難しさを感じた。
福田卓郎が手掛けた「あるジーサンに線香を」
「鬱積電車」「エンジェル」「つぐない」
など秀逸な短編はあるものの、凡作も多し。

「羊と鋼の森」は本屋大賞受賞作。
彼女の柔らかく繊細な文章がとにかく素晴らしい
ひとりの調律師が迷いながらも
成長していく様を美しい文章で紡ぐ。
読むべし


「五分後の世界」
気が付くとそこは戦場の真っただ中
五分後のパラレルワールドは今の
日本とは全く別の歴史を歩んでいた
相変わらず着想が独創的で面白い

文字でしか表現できない世界がそこにある。
戦闘場面のボリュームが多すぎるのが難。

「キングを探せ」は推理もの。
よくできてはいるが、なぜかこの手の
小説には心躍らない。
松本清張なんかの時代が懐かしい


「写楽~」
浮世絵大好物写楽大好きの私には
避けて通れぬ本

謎だらけの彼の正体に新たな光を
当てる興味深い内容だった。
歌麿がしきうつし
は本当に衝撃
文章にまどろっこしいところは
多々あるものの、この説は無茶苦茶面白い



なんだかアップしたときにアメブロ画像が全面に
出てくるのが嫌なので、我が家のインテリアを
毎回皆さんに披露することにしました。


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