先週に引き続き、ブリュッセル界隈の人々にとっての“花見”（ブルーベルという花の絨毯を見に行って散策する）スポット、ハルの森へ行くスタンバイをしていたものの、どうも朝から雲行きが怪しくて...。迷った挙句、急遽ビアフェスに行くことにしました。
場所は、ステラ・アルトワ（Stella Artois）などで有名な世界最大のビール会社AB InBev のお膝元、そして最近俄然足を延ばすことになっている、ルーヴェン（Leuven）の郊外です。会場は Brabanthal というイベントホールのような建物ですが、Yvesはルーヴェン大学卒業だからか地図をチェックしなくても知っていました。その会場に近づくと、隣にベルギーのお口のお供、フリスク（FRISK）の本社屋が。
駐車場代4ユーロを係員に払って車を止めていざ会場へ。建物の中に入って、受付でスタートキットを購入。一人10ユーロ（フェス前であればネットの前売り9ユーロ）で、100mlグラスとトークン（仏:ジュトン、グラスの中に見える黄色のプラスティックのコイン状のもの）5枚分。1杯1トークンと明瞭なので（9月のBelgian Beer Weekendは銘柄によって必要トークン数が違うからややこしい）、5杯じゃ足りなければ最初からこのスタートキットと共に、自信がなければ後から少し離れた別の窓口で追加購入できるようになっています。ちなみにグラスの中に丸まって入っているのは、お気に入りのビール上位3銘柄を記入し、抽選でビールが当たる投票用紙。
いよいよブースのある会場に足を踏み込むと、結構な人混みじゃありませんか!? 我々事前に情報をチェックしないまま出掛けたのですが、規模の大きさにビックリ！このジトス（Zythos）ビアフェスティバル、聞けば今年はベルギー全土から88の醸造所、500種類以上のビールが味わえる、ベルギー最大級のビール祭りなのだとか。何年も住んでいるのに今まですっかり見逃してしまっておりました。
88のスタンドの中には大手の有名なビールも混ざっていますが、名前を知らない小さな醸造所がたくさん。知ってても試したことのない銘柄というのもあるので、正直どこから手をつけていいのやら...という状態です。こういう時には、結構各スタンドのディスプレイに惹かれてお店の人にオススメを聞いたりして、結果的についつい似たようなものを続けて口にしてしまう、なーんてことにもなるんですよね。
そこで頼りになるのが、イベントカタログ（左の青い表紙のものがそれ、右のは向こう1ヶ月ルーヴェンで開催されるビアフェスの案内で、このカタログに挟まれていました）。オランダ語版と英語版がありますが、この手にした英語版は、開催期間のところが2015年と間違って印刷されてて、手書き修正（ベルギーっぽい）。
このカタログ、なかなか使い勝手のいい優れモノなのであります。 醸造所の名前がABC順に並んだ目次に始まります（その醸造所のある町の名前、地方、そしてスタンド番号が引ける、既にお目当ての醸造所がある場合には便利）。次のメインリストは、スタンド番号順に、醸造所の名前（黒帯に白抜きの字、グレー帯にウェブサイトを含む、住所と電話番号）、その下にこのイベントで味わえるビール銘柄のリストがズラリ（❶の図）。一点勝負から30銘柄以上揃えるような処まで様々。その銘柄リストの一例が❷の図。色、香り、味、後味が、ビールの種類、アルコール度数と共に表示。中には、EBC（色度数） EBU（苦味度数）の両指数も載せている処も多数あります。この醸造所とビールリストの簡略版がウェブから手に入ります（こちら）。
❶
❷
ページの後ろのほうには、ビールの種類別リスト❸もあるので、好きなビールの種類がある場合にはこちらの索引からが便利です。
❸
さて、これらを参考に、僕の一杯目は軽めの白ビールと決め込みます。
なんだかんだと、スタンドのパネルが目立ったりする処にはやっぱり目がいくもので...。het Nest 醸造所からスタート。
“Full of Hops” という銘柄でカッコ書きで（White IPA）との表示も（ドラフト）。少し白濁してますよね？お味のほうは、名前のとおりホップの苦味がかなり効いてて、後味もこの苦さが続く感じ。もともとベルギーの白ビールがあまり好みでないYvesの評価はイマイチでしたが、僕は好調な滑り出しといった感じ。
そして、Yvesの一杯目はこちらのスタンド（Caulier醸造所）から。僕のスタンドからそう離れておらず、適当に選んだ感が強い...。
そして、何だか解らない一品を持ってきたのがこちら。カタログで確認してみると、“Bon Secours Myrtille Dry Hoping” 珍しくフルーツビールですか?!。写真だとちょっと印象が違いますが、もうちょっと赤みがかった色をしていました。周りで誰か同じものを飲んでいて、その色に惹かれたらしい。で、味のほうはと言いますと、あらっ意外、甘さがだいぶ抑え目というより、もはや甘くないといったほうがいいような...。スッキリした飲み口でブルーベリー味。後味もサッパリしてて、Good Choise !
二人で10銘柄試したのですが、3杯目以降はまた明日書くことにしますね。もし、24日（日）のお出掛け予定が決まっていなくて、近隣にお住まいでビール好きの方々はベル通さんのイベント情報ページに詳細が載っています。11:00～22:00の開催で、車でない場合でもルーヴェン駅から会場まで無料のシャトルバスの運行もあるそうです。
予想以上に満足度が高い結果で、天気の良くない（良くてもいいんですが）週末の行き先として、ここで気に入ったビールや、気になったけど試せなかった醸造所巡りをするっていうのもいいなぁ、と思いながら帰ってきました。
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