レオナルド・ダ・ヴィンチの研究者、ピエトロ・マラーニをはじめとする各分野の専門家による解説、ミラノ公や愛弟子たちとの関係を描いた再現ドラマを通じて、ミラノ時代を中心としたダ・ヴィンチの実像が描変えます。

 

コメンテーターが語る映像が多く、正直、よく知らない研究者たちの顔や姿を見せられてもあまり興味を惹かれないというか...。

 

再現ドラマ(ドラマというよりも、ダ・ヴィンチの時代のコスプレをした人々が観客に向かってダ・ヴィンチについて語るという感じですが)も何だか安っぽくて集中が削がれます。

 

結局、本作の多くの部分が、ダ・ヴィンチについて語る人々の映像で占められてしまったワケで...。

 

ダ・ヴィンチの絵画に描かれている人物のそっくりさんがコスプレして語ってくれるなら、絵に描かれていない角度から見る楽しみもあったかと思うのですが...。

 

折角なら、もっとダ・ヴィンチの作品をしっかりと映して欲しかったです。作品群をより魅力的に見せる映画ならではの写し方があったはず。例え美術館に行ったとしても、そう簡単に間近でゆっくりと観ることはできないのですから、他の部分でマイナス面が大きかったとしても、数々の名作を細部まで丁寧に見せてくれていたら、それだけでも十分に映画作品としての価値を持てたのではないかと思います。

 

TVのレオナルド・ダ・ヴィンチ特集番組のようなものの方が、余程、見応えがあるのではないかと...。

 

かなり残念でした。