レッド・ライト [DVD]/キリアン・マーフィー,シガーニー・ウィーバー,ロバート・デ・ニーロ
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科学者のマーガレット(シガーニー・ウィーヴァー)とトム( キリアン・マーフィ)は、超常現象の科学的解明の研究に没頭していました。そんなある日、30年前に引退したはずの超能力者サイモン(ロバート・デ・ニーロ)が復帰するというニュースが世間を騒がせます。マーガレットは以前、サイモンの超能力のカラクリを暴くため彼に挑んだことがあり...。

超常現象が本当に存在することを願いながら、偽物を排除しようとするマーガレット、自身の超能力を気付きつつそれに戸惑っているようトム、それが偽物だと自覚しつつ本物のように装うサイモン。

前半で、トムは、マーガレットへの執着を見せます。マーガレットに自身の超能力の真偽を見極めて欲しかったのかもしれません。マーガレットが超常現象のからくりを見抜く能力に期待していたからこそ、サイモンとの対決を強く望みもしたのではないかと...。あるいは、植物状態のマーガレットの息子、デイビッドの魂がトムに憑依したのか、デイビッドがこうなった原因にトムが関わっていたための贖罪か...。

サイモンの語ることは、どこまでが自身のことなのか、本当のことなのか、ジョークなのか、よく分からないところがあります。そして、作中でその真偽が明確にされず、物語は終わってしまいます。色々と解釈できるといえば聞こえはいいのですが、曖昧でモヤモヤしたままの部分が多く、スッキリしない感じが残ります。

クライマックスのトムとサイモンの対決。トムは"彼女(マーガレットのことでしょう)"が全部偽りだとは知らなかったと言います。そして、お前は知っていたのかとサイモンを問い詰めます。何が偽りだったと言うのか...。トムの能力のことだと解釈するのは無理があるような気もするのですが...。トムの能力のことだとすると、ずっとマーガレットたちと接触がなかったはずのサイモンが知っていたと言うのか...。

マーガレットを演じたシガーニー・ウィーヴァー、サイモンを演じたロバート・デ・ニーロ。2人の大ベテラン、特に、タイトルロールでトップに登場し、本来、主役だであるはずのキリアン・マーフィを押しのけ、ポスターやDVDジャケットでは一番目立っている超大物、ロバート・デ・ニーロに負けず存在感を見せたトム役のキリアン・マーフィ。いずれも、さすがの演技で、その点では、見せてくれます。それだけに、消化不良感が残念でした。

あまり分かりやすくしすぎるのも、それはそれで詰まらなかったりするのですが、モヤモヤしすぎるのも気持ちが落ち着きません。その辺り、微妙な作品でした。


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