愛と死の間で [DVD]/ケネス・ブラナー,エマ・トンプソン,アンディ・ガルシア
¥1,500
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1949年、新進作曲家ローマン・ストラウスは妻マーガレットを鋏で惨殺した罪で死刑となります。執行の日、ローマンは事件を追跡していた新聞記者グレイ・ベーカーを呼び、「妻を愛していた。永遠に愛し続ける」と言い残します。40年後、記憶喪失で修道院に世話になっていた身元不明の女性が、その悪夢にうなされます。修道院の院長は彼女を厄介払いするため、修道院育ちの私立探偵マイク・チャーチを呼び、彼に彼女の身元を調べさせます。ある日、マドソンと名乗る男が彼女に催眠療法を行い、彼女は自分の前世の姿を語りだします。一方、やはり、催眠療法を受けたマイクは、自分がマーガレットの、記憶喪失の女性がローマンの転生した姿だと知り...。


"輪廻転生"というところさえOKなら、楽しめる作品だと思います。前世の記憶がカギになっているだけに、何だか都合の良すぎる感じがする部分もありますが、サスペンスとしての構成は巧く、それなりにハラハラドキドキできました。


正体不明の女性に近づいてくる怪しげな人物。彼女は何者か。そして、彼女に近づいてくる者は何を狙っているのか...。


現在と過去の関連付けにも、ちょっとした捻りが加えられています。ローマンとマーガレット、そして、ローマンの家政婦とその息子に対するマーガレットの感情とそこから生まれる悲劇。その辺りの感情の捻じれもしっかり描かれ、物語の深みが加わります。


過去の夫婦の間の愛と現代の男と女の関係。その対比の描き方も巧く、現在と過去を行ったり来たりする展開も分かりやすく描き分けられ、あまり混乱することなく観ることができました。


基本的に前世がどうとか、輪廻転生とか、あまり好きではないのですが、それでも、そこそこ面白く観ることができました。


レンタルのDVDで良いかとは思いますが、一見の価値ありでしょう。



愛と死の間で@ぴあ映画生活