バウンド [DVD]/ジェニファー・ティリー,ジーナ・ガーション,ジョー・パントリアーノ
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盗みのプロフェッショナルだったけれど、相棒に裏切られ5年間服役したコーキー。彼女は、内装や配管などの仕事に就きますが、ある仕事を請け負った時、彼女が仕事をしていた部屋の隣に住むヴァイオレットに出会います。ヴァイオレットに誘われ恋におちたコーキーは、ヴァイオレットにマフィアのものである200万ドルを奪う計画に誘われ、加担することになりますが...。


なかなか面白かったです。マフィアのものである200万ドルの現金。ボスを裏切ってそれを横領しようとする者。その裏切り者を追い詰め金を奪い返す者。その金を巡る騙し合い、裏切り、殺し合い...。金の行方はどうなるのか、コーキーとヴァイオレットの間にある"信頼"は本物なのか...。


実際は、左程、金自体が右往左往、動き回るわけではないのですが、クライマックスまで、しっかり興味を引っ張っていってもらえます。


配管の修理をしたり、天井や壁のペンキ塗りをしたり、ヴァイオレットの依頼に応えて指輪を取り出したりするコーキーは、なかなかに馴れた風な手際の良さが、そのボーイッシュな姿とよく合って魅力的でしたし、いつ誰を裏切るか分からない危うさを醸し出すヴァイオレットの魔性の女風の雰囲気も良かったと思います。


ただ、コーキーの作戦が、割とゆるい感じで、彼女が盗みよりも配管修理においてプロフェッショナルな感じがしてしまうところは、少々、残念な感じがしました。実際、結構、行き当たりばったりに状況が流れていきますし、これでは、プロフェッショナルな計画があって成功したというより、たまたま運が良かっただけという感じがしてしまいます。


そして、コーキーとヴァイオレットの関係。ドキドキハラハラ感を高めるには、この2人の関係が、もう少し、不安定だったほうが良かったような...。ちょっと安定しすぎていて、互いに素直に信じ合い過ぎていて物足りない感じがしました。


決して悪い作品ではない...という以上に、そこそこ面白い作品であることは確かだと思います。ストーリーは基本的に良かったと思いますし、ハラハラドキドキもありましたし、演技陣も良かったですし...。それだけに、少々、残念な感じが残ります。



バウンド@ぴあ映画生活