トイ・ストーリー2 [DVD]/トム・ハンクス,ティム・アレン,ジョーン・キューザック
¥1,890
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偶然が重なり、おもちゃコレクターに目を付けられ、盗み出されてしまったウッディ。実は、ウッディはプレミアもののカウボーイ人形。かつては、TV番組も放映され、CMにも出演し、各種の商品にイラストが入れられた大人気キャラクターだったのです。ウッディは、おもちゃコレクターの家で仲間のカウガールのジェシーたちに出会います。おもちゃコレクターは、彼らを日本のおもちゃ博物館に売り渡そうとしているのでした。ウッディは、倉庫に保管されているより博物館で陽の目を見たいというジェシーたちとともに、日本に行くことを受け入れますが...。


公開中の「トイ・ストーリー3 」を観て、「1 」を観て、今回、「2」を観ました。


大前提になるウッディの"価値"ですが...。通常、"大人気だった商品"というのは、プレミアが付きにくいもの。大量に生産され、販売され、購入者も多いから。特に、ウッディは、アンディにしっかりと遊ばれてきたわけですから、価値が高くなるような状態だったとも考えにくいですよね。


普通、時代を経て高値が付くのは、売り出された頃に人気がなく、持っている人が少ないけど、後に人気が出て、供給を需要が大幅に上回ったもの。本作では、ウッディより、"おじいちゃん"が該当するような...。箱に入れられていて、ほとんど遊ばれていないようだし、"美品"ですよね...。


そこをさておけば、良かったと思います。


ある意味、ベタで"臭い"友情物語ですが、リアルな人間ではなく、おもちゃたちの世界のこととして描かれるため、素直に世界に入ることができました。


少々、長いセリフが鼻につく場面もありますが、自分たちの"人生の意味"を真剣に考え、何が幸せかを論じ、相手を思い遣る気持ち。その真っ直ぐさが、心に沁みます。ウッディたちの表情も良いのでしょう。観る者の気持ちの中に変な構えを作らせない直球勝負。


今は少し捩れてしまった大人も、かつて、おもちゃに夢中になった素直な時代を思い出しながら、そして、子どもたちは、純粋に作品の世界を楽しめると思います。老若男女を問わず、安心して楽しめる作品。


それにしても、このシリーズは粒揃い。3作ともに、独立した作品としても、シリーズの中の1作としても楽しめます。1作から2作に4年、2作から3作に10年以上、そのインターバルが良い方向に働いたのでしょう。


そして、CGの技術の発展を見せてくれるシリーズでもあります。


やはり、一度はシリーズで観たい作品だと思います。



トイ・ストーリー2@ぴあ映画生活