アスミック
フリーダ【廉価2500円版】


フリーダ・カーロは、18歳の時、交通事故により大怪我を負います。奇跡に命をとりとめ、驚異的な回復を見せたフリーダは、絵を描き始めます。やがて、有名な画家であったディエゴ・リベラにその才能を認められ、同士として、異性として強く惹かれあうようになります。ディエゴとの結婚、度重なるディエゴの浮気(これについては、お互い様?)、初めての妊娠と流産...。波乱万丈の人生の中で、フリーダは、溢れる想いをキャンパスにぶつけていき...。


事故からの奇跡的な回復。ディエゴ・リベラとの出会いと愛憎。奔放でエネルギッシュな生活。なるほど波乱万丈で、ドラマティック。


それは、まさに、故郷、メキシコで育まれたラテンの血のなせる技...といったところでしょうか。フリーダの描く絵からも、その情熱的な血脈が溢れてくるようです。フリーダがディエゴに認められるきっかけとなった自画像に描かれた正面を見据えるフリーダの強い眼差し


フリーダの人生自体が、多くの彼女ならではのエピソードに彩られているため、数々の出来事を追うことに忙しかったのかもしれませんが、全体に、表面的な描き方に終わってしまったような感じもします。その奔放さを描くことにばかり気をとられ過ぎたのかもしれません。


もう少し、彼女の内面、思想といったものや、その背景に直接迫ってほしかったような気がして、その点が残念でした。そして...、身体の状況を考えると、フリーダは軽やかに動きすぎ!


その辺りについては、フリーダより、むしろ、夫であったディエゴについて、丁寧に描かれていたような感じがしました。


映像が綺麗でした。登場人物たちの衣装なども色彩豊か。やはり、画家の人生を描いた作品ということで、色彩には気を遣ったのでしょう。色鮮やかな作品でした。



フリーダ@映画生活