いや~っ、面白かったです。


母親の真理子に死なれ、元彼の借金を背負わされた真弓の元に、財務省官僚の下川路がやってきて、「真理子の死」にまつわる真相が明かされます。実は、真理子は、バブルの崩壊を阻止すべく、自身で発明したタイムマシンで1990年に行ったのだとか。連絡が取れなくなった真理子を探し出すことを依頼された真弓は、タイムマシンで1990年に行き...。


タイムパラドックスもきちんと処理されていませんし、突っ込みどころ満載(旧大蔵省や現財務省の役人ならもっと深夜まで仕事をしているはず、とか、極秘プロジェクトがあんな安っぽいところで行われている、とか、真理子の発明品の数々が、1990年の研究室と2007年の研究室に同じような状態で置かれていて、同じ機能を持っている、とか...)なのですが、笑わせられ、楽しめました。


バブル期は、すでに就職していました。バブルだからといって給料が上がる業界でもなく(幸い、バブルが弾けたからと言って左程落ち込みはしませんでしたが...)、流行のディスコにも行ったことがなく、ボディコンな服を着られるような体型でもなく、高級なブランド物とも縁のなかった私としては、「バブルの時って、本当にあんなんだったワケ?」という感じもしたのですが、それでも、今はなきバブル時代の痕跡の数々の中には、懐かしさを呼び起こすものもありましたし...。


何でも金!のバブル期の嫌らしさ、醜悪さが、あまりにバカバカしく笑えます。バブルの中心にいた人の心には、悔いのようなものが疼くかもしれません。思い返せば、恥ずかしいような、けれど、どこか懐かしいような...。あの時代を生きていた世代には、そうした何某かの懐かしさとほろ苦さを感じられる作品だと思うのですが、そうでない人にとってはどうなのでしょう?


少なくとも、高校生以上くらいでバブル期を迎えた人の心には、何かしら訴えるものがあるような気はします。まぁ、細かいことは気にせず、軽~く楽しむべき作品でしょう。娯楽作品として良い物に仕上がっていると思います。(全体に、チープでふざけた感じはありますが、そうでなければ、政府からクレームが付く作品だったかもしれません)




公式HP

http://www.go-bubble.com/index.html




バブルへGO!! タイムマシンはドラム式@映画生活