先日、本作の原作であるエルロイの同名小説 を読みました。


全体としては、導入部分と謎解き部分のバランスが悪く、バタバタとしたラストになってしまい、観終わって納得いかない感じが残りました。


事件そのものよりも、事件を取り巻く人間関係、特に男女関係が前面に出すぎ、事件自体が背景に隠れ、存在感が薄れてしまっていたのが残念。証拠を積み重ねて真相に迫っていく、その迫力に欠けていたような気tがします。


そして、その割には、人間関係が描ききれていなかったのではないでしょうか。事件に関わる人間関係についても、少々、わかりにくいというか、それぞれの言動の背景にあるものが見えにくかった感じがします。原作を読んでから観ないと理解しにくい部分が多いのではないでしょうか。


時間的な制約もあったのだとは思いますし、地味に証拠を積み上げていきながら真相に迫るというスタイルは基本的に映像にするのに適さないということもあるのでしょう。そもそも、映画という形で表現しきるのは難しいかったのかもしれません。けれど、折角の興味深い素材を活かしきれておらず、その点が残念でした。



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ブラック・ダリア@映画生活