言わずと知れた、柳楽優弥が主演して話題になっている作品で、やっと、観に行くことができました。


最近、私の人生の中では、結構なペースで映画を観ているのですが、頻繁に映画を観始めるきっかけになったのがデビュー作の「誰も知らない」でした。公開されて、かなりたってから観たのですが、それでも、あれから結構な月日が経過しています。この映画を観たいと思ったのも、久し振りの柳楽優弥への期待が大きな理由です。

で、観に行ってきました。


ストーリーは、実話に基づいているということで、あまり、ケチもつけられないのでしょうが、都合が良すぎる感じもしないではありませんでした。まぁ、オーソドックスで、先の読める展開ではありました。ストーリーの構成自体は、しっかりしていて、奇を衒ったところはなく、特別に新鮮味もないけれど安心して観ていることはできましたが...。


そして、お約束どおり、最後には涙が...。動物持ち出して、感動を盛り上げようなんて、反則だ!と思いながらも、やはり、涙が...。


すれ違う母と息子、義父と息子、象と象使いのタマゴ、主人公と学校の友人たち...。気持ちを通わせあえない寂しさと心が繋がった時の喜び...。人と人とが、理解しあうことは難しく、様々にすれ違い、反目し合うけれど、でも、それだからこそ、分かり合えた瞬間が尊く、輝くのかもしれません。


大きな象のゆったり、どっしりとした存在感と、悠々とした動き、そして、優しい表情、心に染み入ってくるような静かな広がりのある音楽が、この作品の味わいをより深いものに仕上げています。


柳楽優弥クンは、期待通り。いえ、期待以上かもしれません。「誰も知らない」当時より、確実に成長し、少年から青年になっていました。「誰も知らない」の頃は、「演技をしている」というよりは「自然体」という感じでしたが、今回は、ずっと俳優らしくなり...。そして、当時、話題になった「目力」は健在でした。


公式HP

http://www.randy-movie.com/index.html


星になった少年@映画生活