何度も、母と話しました。そのたびに、母は苦しそうな顔をしていました。


気功の良さを説明するために、抗がん剤の害を何度も話すことは、これからその治療を受けようとしている母にとってはとても酷なことでした。

それまで、西洋医学による治療しか受けたことのない母にとって、目に見えない気の力で癌を治すなんて、信じられないのも無理はありません。

まして、もうすぐ死ぬかもしれないとまで宣告されているのです。

母も私も意見が合わず、とてもとても苦しみました。そして、母は、抗がん剤を行うことを決断しました。

そのとき私に母はこう言いました。「気功の良さはわかるけど、抗がん剤をやめる勇気が私にはないの。」   

母は死ぬのがとてもても恐ろしくて、怖くて悲しくて、それが少しでも伸びるのなら、なんでもやっておきたい・・・・。そんな気持ちだったのだと思います。 

母は、苦しい胸の内を私には話せずに、babatanuki先生に相談していました。babatanuki先生も親子の確執を知り、「仕方ないわよ。普通にお医者さんにかかってきた人なら、抗がん剤を選ぶと思う。親子だけど、別の人間だから、意見が合わないこともある。お母さんの思うようにするしかないわ。」と私に話をしてくださいました。