「姫路市まちづくりと自治の条例」の行方 | 同床異夢

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 12月11日に行われた姫路市議会の総務委員会で、この条例の採決を取るというところまで来てしまった。いよいよ、制定までカウントダウンが近づいた。
とある、議員から「恐らく11日は、総務委員会で採決をとり賛成多数となり、この条例が本会議に送られるだろう。」とメールをもらった。

ご存じない方のために、少し説明すると。
姫路市の本会議で条例などの案が決められる前に、各、委員会で話し合われ、そこでまとまったものが本会議に出され採決される。
各委員会で皆が賛成したものが、本会議に出てきて否決されることは殆どない。
条例や法案は総務委員会を通過しなければ、本会議に出ることはないということだ。

だから、この度の総務委員会の審議はとても重要な場所であった。
毎日新聞や産経新聞がこの条例の問題を取り上げていたので、傍聴にも多くの人が参加していた。
しかしながら、今まで反対派だと思っていた議員が腰砕けになり、真っ向から「反対!」意見を言った議員は総務委員会では一人だけであった。(因みに、メールをくれた議員ではない)

この条例の内容を良く理解して、「トンデモな条例」と思っている議員は姫路市議47名中10名程度である。多くの議員が、条例の中身をよく理解せず。

「大勢の人が市政に参加するのはよいことだ、姫路市の人だけではなく、他市や外国人の意見も聞こう。」

と思っている議員が多い。
自分たちは姫路市の人から選ばれた事を忘れているようだ。
つまり、この条例が制定されれば、他市や外国人から自分達が批判されることもわかっていない。
他市や外国人が姫路市に対して住民監査請求などが可能になる。

「批判されるのも議員の仕事だから」

と赤い旗の人が言ったが、大きな間違いである。そしてこれは個人的な問題ではない。
その議員を選んだ姫路の人達が、他市や外国人から批判されることになるという事に気づかなければならない。

これが、代議制民主主義といわれるものだ。

不特定多数のしかも地元の人でもない人が、政治に参画する。
こういうことに、多くの姫路市議が賛成しているという異常さ。
また、こんな条例を公約にしてきた石見市長。

トンデモない人達だけど、そのトンデモない人を選んでいるのは我々、姫路に住むものである。
彼らを批判をすることは、すなわち自分たちを批判することにもなるのだ。
それが、代議制というもので、我々がまともであれば、こんな条例は出てこないし、もし出てきても
まともな議員が多数であれば否決される。

採決は、16日に持ち越されたが恐らく、結果は変わらないだろう。
しかし、最後まで「こんな条例はいらない!」
と意思表示を行う必要があるので、16日総務委員会に傍聴にいける人は行ってほしい。
朝9時半受付、10時から委員会開始。

因みに、月曜日の朝です。

これが、市長や市役所が言っている市政に参加しなさいということだ。
平日のしかも月曜日の朝に市役所に行ける人は、リタイアした人か、よっぽどの暇人だけだろう。皆、仕事に追われてそんな所に行く余裕などないはず。
自分の仕事や生活をするのに精一杯だから、市政を議員や公務員に任せているのに・・・

いくら考えても、この条令の思想は理解出来ない。


毎日新聞


産経新聞