低体温症遭難の件 | 山おやじのブログ

    5月連休に 北ア・白馬付近で発生した 6名が死亡した 大型遭難


    その遭難の原因は 低体温症からの凍死と 推定されていました


    今朝の信毎新聞に あの遭難と低体温症に関する 分析の記事があったので 紹介します


    白馬岳付近で遭難死した6人パーティーは、低体温症の初期段階と診断される軽度の意識障害にわずか4分ほどで陥った可能性があることが14日、信大大学院医学系研究科の分析で分かった。

    短時間のうちに意識障害が現れて死に至る低体温症の危険性があらためて浮き彫りとなった。


    白馬岳山頂付近の5月4日の天気は、午後から風速20メートルの吹雪で、気温は氷点下2、3度。

    風速20メートル、氷点下2度の環境に体重60キロの人が裸でさらされた場合、体外に放散される熱量は1分間当たり22・8キロカロリーになり、体重60キロの人の場合、体の中心部の温度が1分間で0・46度低下する。

    強風で肌着が水でぬれている場合は登山者は「裸同然」といい、今回のパーティーの体温を37度と想定すると、「4分ほどで正常な判断ができなくなる軽度の低体温症になったと考えられる」と分析。防寒着などを身に着ける適切な判断もできなくなり、一気に体温が奪われていったとみる。

    中高年の場合、体温が35度以下になると口ごもるなどの軽度の意識障害が現れやすくなる。32度以下になると呼吸や循環機能に異変が生じるという。


    県警によると、同パーティーは白馬岳近くの三国境付近で見つかり、5人は1カ所で簡易テントを下敷きにして倒れていた。防寒着が入ったザックのふたはほぼ全員分開いており、ビバークのための「何らかの作業中だったのだろう」と推測する。

    発見現場は風の通り道となる稜線上で、ビバークに適当な場所は近くには見当たらない。現場の西側約200メートル下には強風を避けられる比較的平らな場所があるが、適切なビバークの場所を見つける判断ができなかったとみられる。


    山では 季節に関係なく 強風は大敵です 場合によってはテント毎 吹き飛ばされます


    稜線上にいる場合 風下側へ降りていけば 風は一気に弱まるのが普通です


    一般の登山者は 登山道から外れることを 極端に恐れる傾向があります


    でも 緊急時には 風を避けることが 命を守ることに直結します


    山屋現役の頃は 常に風を避けられる場所を意識して 行動していました


    以下は 山おやじが経験した 低体温症物語ですw


    冬の鹿島槍での合宿 快晴の空の下 全員登頂を果し 頂上で暫し休息


    だが 急に雲が湧き出し 俄かに風が強まってきたので 急いで下山開始


    それまでは 無風で太陽が暑いくらいだったので ヤッケを着ていないメンバーもいた


    冷池小屋の少し手前の だだっ広い稜線で 一人の新人が 突然動けなくなってしまった


    そこは風が強かったので 二人掛で ザイルで引きずりながら 小屋まで辿り着いた


    そして 小屋に遮られて 風の当たらない場所で すぐにツェルトを被って 休ませた


    新人のヤッケを ザックから取り出し 着せに掛かるが グッタリしていて 結構手こずった


    新人は 暑い 暑い と言って ヤッケを脱ごうとするのを 制止


    持参した熱いお茶を取らせ 行動食を口に含ませると 大分落ち着いてきた


    やがて うとうとし始めたので ザックをマットにして 横にならせる


    一人を残し 他のメンバーには 爺ヶ岳東尾根に張ったテントに 一足先に戻ってもらった


    小一時間休ませると 少し正気になり 大丈夫だけど寒い と言いだした


    風は少し収まってきたが 雪がちらつき始め視界が悪くなってきたので 下山することとする


    未だ足元が覚束ないので 前後からザイルで引きずりながら 30分後にはテントへ到着


    作っておくように頼んでおいた 熱いお茶を飲ませ そのままシュラフの中へ・・・


    翌朝 何事も無かったかのように 全員で下山を開始しましたとさ


    本人が若かったのと 装備はしっかりと持っていたので 事無きを得ました


    冬山を目指す人には 医学的な知識も 勉強しておくことを お勧めいたします




     

    私の場合の 健康情報 
         高血圧、高血糖症には

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