イレズミ治療の考え方 | ヒルズ美容ステーション

イレズミ治療の考え方

今回はイレズミ治療のお話です。


イレズミとは



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上の写真のように皮膚に絵や字を彫ることをいいます。


イレズミを入れるのは簡単ですが、


それを取るという治療になると、


時間もお金もかかります。



その前に・・・


イレズミの色素は皮膚のどの程度の深さまで入っているのでしょうか???


イレズミは下のイラストをみると、



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皮膚の真皮層にまで色素が入っていることがほとんどです。


意外に深いですよね!


例えば、、、


黒子などの深さと同じか、むしろそれより深いものだってあります。


プロが入れるイレズミは病理組織でみると、


深さはほぼ均一なのですが、


ほとんどの場合その深さは均一ではありません。


プロ以外に入れてもらっている場合が多いからです。



では・・・


イレズミを取る・・・つまり消す方法には、


以下のように様々な方法があります。


①レーザー治療


②切除縫合術


③植皮術


④組織拡張術


・・・などがあります。


それぞれにメリットデメリットがあります。



①のレーザー治療はほとんど傷をつけることなく、


刺青をとることができるのですが、


1回で確実にとるということになると難しいですね。


イレズミの深さや色にバラツキがあるからです。


もちろん深いところまで色素が存在すれば回数と費用もかかります。


また、赤や黄色など色によってレーザーで反応しないものもあります。



②の切除縫合術範囲が狭ければ確実に1回でとることが可能です。


ただし傷ができます。


もちろん形成外科医は傷を綺麗に縫いますが、


切った跡が全くなくなるわけではありません。


1回で取り切れないようなデザインの刺青は2回に分けてとる場合もあります。



③の植皮術はイレズミの範囲が広く縫合が出来ない場合・・・


何回かに分け切除縫合をしても取り切れない場合が適応になります。


植皮術はまずイレズミ部分を切り取って、


別のところ(出来るだけ皮膚の色が近い部位)から皮膚を移植します。


これも1回で治療が完了します。



④の組織拡張術ですが、


適応になる刺青は③の植皮術と同じような場合ですが、


別のところから皮膚を移植するのではなく、


イレズミの近くの皮膚の下に医療用の風船を入れ、


徐々にその風船を膨らませることで、正常皮膚も膨らませ皮膚の面積を増やし、


そしてイレズミ切り取り、膨らませた正常皮膚でその欠損した皮膚を補う方法です。


風船は数ヶ月かけて膨らませ、


そのあと刺青を除去する手術を行いますので、


どうしても手術は2回になります。



イレズミ・・・


その時の“勢い”や“気分”でなどで入れてしまう方もいますが、


就職で不利になるとか、


公共施設への出入りを禁じられるとか、


子供が将来大きくなったときにどのように説明するのか・・・


・・・などなど様々な事情により、



「やっぱり消したい!」



・・・という方も大勢いらっしゃいます。



さて・・・


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冒頭の症例ですが、


このような広範囲のイレズミ治療は、


一度に縫合できないため、


レーザー治療や植皮術が適応になります。


ただしレーザー治療の場合は、


腕の部分ということもあり、


強い出力のレーザー治療を行うとケロイドになる可能性もあるので注意が必要です。


患者様はレーザー治療を選択されました。


今後の治療経過が期待されます。



イレズミは消しゴムで簡単に消せるものではありません。


画用紙に絵や字を書くのとは違います。


イレズミを入れた後で、


後悔する人がいることも忘れてはいけません。





                      丸山成一