時計パーツ装飾ゼミの続きです。
エングレービングの作業は、基本的に実体顕微鏡を使用して行います。
学生たちは、顕微鏡を使用して作業をした経験が乏しいので、かなり苦労していた様子でした。
実体顕微鏡の下は、こんな感じです。
彫りをする場合には、彫る物を固定するために「モデリング・コンパウンド」を使用します。
モデリング・コンパウンドは、熱で簡単に柔らかくなり、常温で固まる性質があります。
このモデリング・コンパウンドを専用の台にセットして、作業を行います。
時計パーツ装飾ゼミでは、エングレービングの他にも、時計部品の仕上げ作業も行いました。
上の写真で牧原先生が行っているのは、ネジが入る部分の仕上げ作業。
弓と専用のプーリーを使用した、古典的な方法です。
弓を使用して、プーリーを回転させてると、プーリーの中心部分に固定してある研磨用の木の棒も高速で回転します。
この木の棒の先端部分をネジの入る部分に合せて加工し、そこに研磨剤をつけて磨くと、
写真のように綺麗な鏡面仕上げになります。
時計パーツ装飾ゼミで、学生が製作した作品を一部紹介します。
これは、「バラ」をイメージして彫ったそうです。
この作品は、百人一首の札をイメージ。
手毬が綺麗に彫られています。その他にも、素敵な作品がたくさん完成しました。
今回は、時計パーツの仕上げまで行える学生は少なかったのですが、
その中でも、こんなに綺麗なエングレービングを完成させた学生もいました!
時計の作業とは、また違った緊張感のあった今回のゼミ。
受講した学生たちも大満足のようすでした!