新聞で取り上げられるイベントの表現を | マスコミに取材される方法

マスコミに取材される方法

新聞社とTV局に21年。PR会社に1年。その経験でプレスリリースの発信とマスコミ登場をサポートします。

あなたは時々、何かイベントを開催しますか?
もし、マスコミにも取り上げてもらいたいと考えるなら、
催しの料金表現に気を付けてください。

きょうは真面目に書きますね。

営利活動は記事にならない

イベントや講演会、セミナーなどで集客するため、
新聞に告知記事を載せたい場合、いくつかの注意点があります。

新聞記事は「営利活動を手伝う」ものではありません。

プレスリリースを書いてマスコミに知らせたとしても、
営利目的だと分かれば「広告で出すべき内容だ」と判断されるでしょう。


新聞記事にしてもらうためには
「読者のためになる情報」でなければなりません。


例えば、商店街が「お客様感謝企画」としていても、
内容が集客のためでは取り上げることはできないのです。




日比谷松本楼の10円カレーが好例

この「読者のためになる情報」かどうかという線引きは、
少し曖昧なのですが、
少なくとも主催者が大きく儲ける気持ちが無いことが条件です。

公共性があれば、
商店街だけでなく企業の企画であっても記事にできることはあるでしょう。


良い例が、
東京の日比谷公園内にある老舗レストラン「日比谷松本楼」が
毎年9月25日に行っている「10円カレー」です。

1973年、日比谷松本楼が再オープンしたことを記念して、
お客様に10円でカレーを提供して以来の名物イベントです。

お客様のため、世界の子供たちのために続ける
日比谷松本楼の姿勢には頭が下がります。

集まった浄財に日比谷松本楼も寄付金を加え、
ユニセフに贈られるとあって、マスコミで大きく取り上げられています。


日比谷松本楼まではいかなくても、
こうした公共性の姿勢の一部でもマスコミに示してください。
どうしたら良いのか、簡単に書きます。

講座の料金表現にも工夫を

講座やセミナーも同様で
「新聞の読者も参加でき、有益で無料」であれば、
分かりやすく、集客に向けた告知記事を出してもらえるでしょう。

しかし、こうした講座やセミナーでは、
主催者がお金を払って会場を借りるのが通常ですし、
参加者に配布するテキストも作製しなければなりません。

講座を無料にすると赤字です。
また、主催者が何のメリットもなく無料講座を開くとなれば、
かえって「怪しい講座ではないか」と勘ぐられるかもしれません。


会場費やテキスト代も含めて、1人当たり1000円の経費が掛かるとします。
この場合は「参加費1000円」と表現するのが正しい表現かもしれませんが、

「参加は無料。ただし、会場費とテキスト代として1000円をいただきます」

こう表現しても間違いではないでしょう。




マスコミに対して
「利益を得るためにこの講座を開くのではありません」という姿勢も伝わります。

分かっていただけたでしょうか?
わずかな表現の違いなのですが…。

こうしたから新聞記事になるということではありません。
門前払いにならないようにするためです。
それは理解してくださいね。

★★★
メディアコンサルタント・荒川岳志